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第3回(起業編)開催レポート12月16日(土)/ワタシらしい“はたらく”を描くセミナー

12月16日(土)、鹿児島県男女共同参画センター主催「ワタシらしい“はたらく”を描くセミナー」(以下:セミナー)の起業編 第3回を開催しました。
今回からはキャリアデザイン編・起業編それぞれ分かれてのセミナー実施です。

「起業編 第3回」の当日の様子をお届けします。

第3回のテーマは、「事業アイデアをまとめる」
具体的な事業の中身をつくっていく上で大切になる「思い・欲」を紐解きながら、事業の考え方を学ぶことを目指しました。



チェックイン

まずはセミナーの企画運営・司会を務める株式会社スタジオグッドフラットの市村より、前回の振り返りと、第3回の目的をお伝えさせていただきました。

そして、テーブル/オンラインはグループごと にチェックインとして自己紹介と、「最近感動した商品やサービス」について共有し合いました。
起業編にピッタリのトークテーマで、今日のセミナーに向けて気合いもONに!


ゲストレクチャー

チェックインで場があたたまった後は、早速ゲストによるレクチャーがスタートしました。

お越しいただいたのは、株式会社STUDIO K代表取締役「中島秋津子(なかしまあつこ)」さん
「STUDIO K」は、「マーケティングをベースとした、地域を伝えるデザイン&PRスタジオ」。どんなに思いを込めてサービスや商品を作っても、それがお客さんに伝わらなければ悲しいもの…。そうした事業者に「伝わる喜びを体験してもらいたい」という思いで取り組んでこられました。

レクチャーでは、実際に中島さんが関わられた事例をご紹介いただきながら、どこがポイントになっていたかを教えていただきましたが、最初に一つ、中島さんから大事な心構えをお伝えいただきました。

それは、今日セミナーで中島さんがお話された内容を取り入れるかどうかは、「その人自身が判断する」べきものだということ。
「〇〇さんに言われたからこうする」という考え方は事業を起こしていく上でとても危険で、気をつけたいところ。さまざまな事例や情報を知りながら、しっかり自分自身で判断して進めていくことが重要だと教えていただきました。

その大切なメッセージを参加者の皆さんがしっかり心に留めたところで、早速、「起業」にまつわる色々な統計データをご紹介いただきました。

・起業年齢で、一番多いのは20〜30代。
・開業にかける費用も様々。
・開業から1〜2年目、予想月商達成率は半分くらいの人が未達の状況。そこから徐々に達成率は上がっていく傾向にはあるが、売上・収支共に満足はいかないという人もいる状況。
・開業時に苦労したことのうち上位は、「資金繰り・資金調達」「販路開拓」「財務の知識」など。
・現在苦労していることのうち最も多いのは、「販路開拓」。
・倒産理由で一番多いのも、「販売不振」。

※ ゲストレクチャーでご紹介いただいた内容を抜粋して掲載しています

中島さんからはコメントとして、

・借金することは悪いことではないが、最初から借金して「やりたいこと全てをやる!」と後々身動きが取れなくなってしまうため、まずは最低限必要なことから始めて、徐々に拡大していくのが良い。

・開業時に苦労したことに挙げられている「財務知識」などは、自分でできなくても、お金を払ってプロに頼むことができる。自分でやることと、他に頼むこととの分担は考えたほうが良い。

・開業後、一番の課題はお客さんをどうやって見つけていくか?ということ。

・開業時は、「作るための努力・工夫・時間」を重視して、「売るための努力・工夫・時間」は後回しになりがちだが、売る(お客さんを見つけていく)ための検討も、並行してしっかりやっていくことが大事。

こうしたデータが出ている状況を踏まえて、続いては、「喜んでくれるお客様と出会う確率を上げる」ことを念頭に置いた事業アイデアを考えるために、何がポイントになってくるかを教えていただきました。
中島さんがご用意くださったワークシートに記入する時間も交えながら、それぞれが「自分ならどうか?」を考えました。

・事業アイデアは、自分の「思い・欲」を具体的に実現していくための入り口に過ぎない。

・心の中のモヤモヤ(思い・欲)を言葉に出して、計画に落とし込むことがまず一歩!
(ex. 自分がやってみたいことは?活かしたいことは?プライベートの大切なことは?仕事の場所・内容・時間曜日は?商品・サービスは?収入or売上/月は?不安・心配なことは?)

・特に、起業しようという人は常に考えを書き出していくことが大事。書き出さずに頭の中だけに留めておくと、脳が他のことを考えることに移れない。

・自分のお客さんがどのような人なのか?を具体的にイメージしてみることが大切。(情報をどこで入手している人なのか?という視点も含めて)

・顧客数は売り上げを左右する大きな要素の一つ。高値大量販売/高値少量販売/安値大量販売/安値少量販売のどのタイプを目指すのか、自分の「事業の売上方程式」を考えよう。
(その際には、同じような商売でどのような価格設定事例があるかをリサーチしてみるとよい。)

・世の中にはたくさんの商品がある中で、何もしなければ埋もれてしまうのは普通。どうすればお客さんの目にパッととまるか?を工夫する。

・「お客様」になる成り方は一つ。
知らない状況から、知っている→わかっている→買う機会と理由がある→実際に買ってみる→もう一度買う という流れだけ。だから、まず「知ってもらう」ために情報を届けることがとても大切。

そして、講義の最後には中島さんから参加者の皆さんへ、「大変なことも多いけれど、行動したぶん情報も得られアイデアも生まれるので頑張って!」とエールをいただき、密度の濃いレクチャーが終了しました。


個人ワーク・共有の時間

昼休憩をはさみ、午後からは個人ワークの時間を持ちました。

まずは事業について考えていくステップのひとつとして、
「起業することで得たい、あなたの『思い/欲』はなんですか?」
「その『思い/欲』を得るために、どんな事業(商品・サービス・業態など)を考えていますか?」
「あなたの事業の『ウリ/セールスポイント』はなんですか?」
等の問いについて考えました。

そして次のステップとして、
「あなたの事業の商品・サービスの『特徴』を3つあげてください」
「あなたの事業の商品・サービスをPRする時にどんな『見出し/キャッチコピー』をつけますか?」
「あなたの事業の商品・サービスを体験した人はどんな『感想』を持ちますか?」
という問いを通して、それぞれの事業の理想像をイメージしていきました。

各ワークシートの記入後には、周囲の人とそれぞれが記入した内容を共有し、意見や感想をもらいながら視野を広げました。


チェックアウトと茶話会

セミナーの最後には、1日の振り返りを周囲の人たちと感想共有しました。

ゲストレクチャーで得たたくさんの学びを、個人ワークの時間に集中して考えに落とし込んだ今回。
「周囲の人と共有することで、こんな視点があったのかという気づきがあった」「こうしなきゃ!と思い込んでいた視野が広がった」などの声が聞かれました。
また、閉会後には任意参加の交流の場として茶話会を行いました。


インプットとアウトプットの濃厚な時間を過ごしていただけた回になったかなと思いますが、いかがだったでしょうか。

いよいよ次回、起業編最終回を迎えます。1月13日(土)の第4回では、「起業に必要なお金」について学んでいきます。
ラストスパート、一緒に頑張っていきましょう!

ご参加いただいた皆さん、ゲストの中島さん、ありがとうございました!

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