恋人
今は恋人はいない。9月に別れてからはフリーを謳歌している。
フリーは楽だ。
目の前の時間を全て自分のために使えるし、稼いだお金の使い道も全部自分で決めることができる。自分が誰のものでもないという特権を活かして、複数の人と同時進行で遊ぶこともできる。道徳的にどうかは置いておいて、恋人がいたとき割と相手に合わせてしまいがちだった私にとって、今のフリーな状態はめちゃくちゃ楽である。
しかしやっぱり恋人がいたときの方が楽だなと感じることもあった。その理由をここにはっきりと言語化して書き記さねばならない。
恋人がいないと「なぜ恋人を作らないのか/作れないのか」という理由を求められる。恋人なんて作るものでは無いし、ご縁としか言いようがないのにね。この手の質問で失礼だなと感じるのが「独りって可哀相」というニュアンスを含んでいる点だと思う。上記でも述べたように、フリーをこよなく謳歌している身にとっては余計なお世話である。
それともう一つ。恋人の有無は、その人の女/男としての魅力の有無であるかのように見えるという点である。本当に気持ち悪い見方だと思う。
あの子には彼氏がいるからあの子には女性としての魅力がある。(いや、女性としての魅力があるから彼氏がいる?) わたしには女性としての魅力が無いから彼氏がいない…。
個人的に、性的魅力とその人自身の魅力は全くの別物だと考えている。素晴らしい身体つきをしていても性格が終わっている人なんてこの世には溢れかえっている。逆も然り。
もちろん本能として、異性から認識されたいという欲求はある。しかし理性的に生きてゆきたいと思い始めている今、その人自身の魅力の方を磨き続ける人生でありたいと強く願っているのもまた事実である。
恋人がいた方が楽だから恋人を作る…というのは何とも本末転倒な考え方ではないか。「20歳女子大生」という肩書を使えば、正直明日にでも“恋人”はできる。でもそれは自分の人生においてとんでもなく無駄な時間であるし、相手にも失礼である。
もっと自由に生きさせてほしい。