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自由創作#10 ふつうな日

僕はふつうだ。
普通な生活をしている。
もしかしたら普通以下なのかもしれない。
仕事へ行き、ご飯食べ、寝る。
あー、なんで普通なんだ。

朝ごはんは、トースト。
あ、今日は特別に目玉焼きもしよう。
やっぱ面倒臭いからやめよう。
トーストとインスタントコーヒーの朝。
燃えるゴミの日だ。
紙ゴミをゴミ袋に昨日のうちにまとめておいた。仕事に行く時に出していこう。
行ってきまーす。誰もいない家へ挨拶する。
「行ってきます」と「ただいま」を言うのを自分の中でルールになっている。
あれ?誰もゴミ袋が一つもない。
あ、明日だ。1日間違えた。
ゴミ袋を家へ置くために戻った。
ゴミ袋を玄関に置いて
もう一度、「行ってきまーす」

仕事を終えて帰宅する。
今日もこれと言って人に話すような出来事が起こらなかった。いつも通りだ。
はぁ、疲れた。腹減った。

腹減ったが、先に風呂に入る。
先に風呂に入ることで空腹をさらに我慢して、
すぐに食べられる状態の帰りに買ったネギ牛丼特盛をより美味しく食べることができるのだ。

湯船にはしっかり浸かるタイプです。
疲れが取れるなー

冷めた牛丼を温め直し、
冷蔵庫に1つ残っていた卵から落として喰らう。
ちなみに卵黄だけしか使わない。
ネギ牛丼特盛がネギ玉牛丼特盛になった。
最高に幸せな時間だ。
朝、目玉焼きしなくてよかった。

歯を磨いて、
明日も仕事なので寝る。

布団を被る。
…トイレに行きたい。
面倒くさい。
別に我慢できなくはない。
でも行っておくか。

寒い寒い。

用を足した後のこと。

家の中に気配が。
視界のはずれに気配

ま、まさか。幽霊?
普通の自分に霊的なものを感じられる欲しくない能力が…
怖い怖い怖いこわい…
勇気を持って視線を向ける。
ぼんやりしているが確実にそこには何かがいた。
ぼんやりしているのは、
コンタクトをしていないからなのか、霊的なものだからなのかは分からない。
でも、怖い。怖くてしょうがない。
人生において事件が起こりやすい人間はこんな大変な思いをするのか。
こんなに怖いなら普通でいい。

でも気になったら確かめなくては気が済まない。
恐る恐る近づく。


あ…
ゴミ袋か。

明日は燃えるゴミの日。

やっぱり、今日も普通の日。

もう寝よう。
明日も普通の日なんだから。

おやすみなさい。

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