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ハラミちゃん パリを行く

駅ピアノとの関わり方は人の数だけあるのかもしれない。
弾くだけでなく、曲をリクエストすることできるし、リクエストした曲で踊り出す人もいる。

自分を自由に表現する方法は人それぞれだ。
そして、そこに喜びを感じる自由が、もちろんそれぞれにある。

独学でピアノを学んだ人にも。ピアノから離れていたが駅ピアノをきっかけに再開した人にも。メトロ公団のオーディションに合格し、メトロの駅で演奏する音楽家にも。

さすがは芸術の都。花のパリ。
オー、シャンゼリぜ。

2024年8月3日(土)にNHK BSで再放送された「街角ピアノ スペシャル ハラミちゃん パリを行く」。https://www.nhk.jp/p/ts/9981L8QX2N/episode/te/GV5XLRYLXJ/

ストリートピアニストとして知られるハラミちゃんが駅ピアノや音楽に誘われながら、パリの街を散策する。

(パリでか世界でかはちょっとわからなかったが)最初の駅ピアノがおかれたというモンパルナス駅で、小さなステージのようにベンチに囲まれたリヨン駅(パリからリヨン行きの電車が出るのでリヨン駅というらしい)の駅ピアノで。

ピアノを弾いている人、演奏に合わせて歌っている人、ピアノを弾きながらエミネムを歌う人。実はライブハウスで、次々と変わる歌い手のピアノマンをしている人。

ハラミちゃんは彼らと次々にセッションを重ねる。
ピアノを弾くことの喜びを感じ、自身の原点を再確認する。
新しい大きな海と出会い、世界が広がっていく。

エミネムを歌った彼はどうやらシンガーソングライターらしく、一緒に演奏した「ウィー・ウィル・ロック・ユー」は迫力満点だった。
耳の肥えたパリ市民のテンションが一気に上がる様子が、画面越しにビリビリと伝わってくる。

日々の暮らしの中で、生活のためにどうしても自分の原点と離れてしまうことがある。

自分は何が一番好きなのか、大切なのかを問い続けること。

シンプルなようでとても難しい。

しかし、ハラミちゃんが原点と語る「ストリートピアノ」と向き合う様子を見ていると、なんだか勇気が湧いてくる。

番組の終わり、パリ最後の一曲として演奏したのは「愛の讃歌」。
自由に表現をすること、表現する人への大きな愛を感じる演奏だった。

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