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【#シロクマ文芸部】天使かよ②
海砂糖入りのお料理は元気印のお料理なんだ!
コックさんもママも、パパだって隠し味に入れて、こどもに食べさせているんだよ。
海砂糖の入ったお料理を一口食べるだけで、みんなが元気モリモ……リ……ファアアア。
ここまで読んで、思わずあくび。チラリと美月を見る。
ああ……大きな目を開けてこちらを見ている。
「月の耳」の絵本を読んだ時、美月があまりに可愛かったので、思わず「毎晩読み聞かせ宣言」をしてしまったが、眠くて仕方がない日もある。
まさに今日がその日で……。
夕方のトラブル対応はとにかく大変だった。
と思い返しているまた眠気が。
「ファアアア……」
「パパ眠いの?」
「ん~ちょっとねぇ」
「美月ちゃんは眠くないのよ」
「美月ちゃんスゴいね。ファ……」
とあくびをしかけたその時、美月の小さな手が俺の口に伸びた。
「はい。ゆみしゃとう」
「ん?」
「はい。パパ疲れているから美月ちゃんが”ゆみしゃとう”をあげゆの」
「え?」
「美月ちゃんもコニョコニョって”ゆみしゃとう”をお料理してぇ、パパにあげゆの。はい!おくちアーン……」
え……マジかよ……美月、お前やっぱり天使、と感動しながら口を開けた。
「パクン!モグモグ」
「お~いし~ですかぁ?」
「うん、とぉ~ってもおいし……」
と美月を見ると。
ZZZ……
「ええ~?」
眠っていた。
……天使かよ……と呟きながらベッドから抜け出す。
リビングに戻ってきた俺の顔を見て妻が、
「え……やだぁ。泣いているの?」
「俺さぁ。美月が大人になっても読み聞かせやるぅ」
「ちょっ、それマズイでしょっ。てか泣くな~!」
妻がティッシュを差し出しながら、
「ちょっと飲もうか?」
と笑う。
カンパーイと妻と飲んだ缶チューハイは、いい感じに甘かった。
美月の”ゆみしゃとう”が入っているのかもしれない。
「ううっ。美月って天使だよなぁ?」
「やだっ、もー。はいはい。天使天使」
最初、題名を「骨皮筋衛門と華麗なる「海砂糖」に決めていたのですが。
アイデアが全く下りてきません💦
どうしよう、と焦っていると22時過ぎに、以前シロクマ文芸部の「月の耳」で読み聞かせをしていた父娘が私の脳内に遊びに来てくれました🙌
やった~🙌
美月ちゃんは私にとっても天使でした😊🙌
今週のシロクマ文芸部も楽しかったぁ😊
大人になってから部活が楽しいってなかなかないですよね♪
幸せな週末をプレゼントしてくれる小牧幸助部長、本当にありがとうございます😊
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