戦後詩とは脈絡のない夢を正当化するために現実否認の繰り返しの時代 魔の三角性という 新自由主義の強化・対米従属の強化・国家主権否認という構造は戦後のテンプレであり、戦後を繁栄を達成した良い国だと固執している人たちは、戦後の強大な悪影響を容認することができず、日本は衰退し続けている
欠かせないことは「だけ論」に陥らないこと。物事をあらゆる角度や方向から見ていけば、複雑な背景があることを認めること 我々、日本人は今思考が範囲も深さも狭すぎて、短絡すぎる。 思考の幼稚さを自覚し猛省し、幼稚さから抜け出す不断の努力を重ねる。何よりもまずは重要なことだと思う
日本人は、今、「戦後」というバカの壁に囚われながら自滅しつつあると言っていい 国民が政治的なるものの領域に実存するかぎり、国民が自分で味方と敵の区別を定めなければならない。国民は、これを区別する能力や意志をもはやもたないならば、政治的に実存するのを止めてしまう 思考停止の一因
敗戦以来、日本人はずっと現実否認をしてきた 脈絡のない論理を振りかざし、冷戦をいいことに平和主義と対米従属の二枚舌を正当化し、あらゆるところに矛盾を作りまくって、責任を放棄し続けてきた 複雑に絡み合った矛盾が今なお日本人の足を縛りぬいて前へ進めなくしている
皇室支持と民主主義は矛盾しない 戦前の日本は特別称賛されるべき国ではなく、かといって糾弾されるべき国でもない、他の西洋の国と大きく変わらない国だった だからこそ、日本人は過信は禁物だけれど、自らの価値観を卑下してもいけないといえる 65点の歴史をつなぐのが現代の人の使命だと思う
日本人は自分で物語を考える力を失い他人の描いた物語に生きるようになった 人は自らの物語を発見することが生きる目的ではなかったのか? 自らの物語を見つけずに他人の物語にすがるようになってはそれは屍になったと同じではないか? 江藤淳の言葉が胸に刺さる気がする
一度滅んだ彼らと陸続きの生を、私は同胞とともに、行きたいのである 今の日本人は戦争を生き抜いた人々とも戦前の人々とも縁を切ったような生き方をしている人が多い気がする けれど、彼らが凄惨な経験を経て得たものは直視するのは苦しくても貴重な道しるべである。自分も陸続きな生き方をしたい
悪口ばかり言うことを端的に非難し、文句があるなら自ら行動すべきであり、それをしないで面従腹背の態度をとるのは卑怯者であると述べた米軍人もあった。返す言葉もない。これは自衛官に限らぬ日本人一般の明確な欠陥であり、良き指導者を欠くわが国には、指導されるべき良き国民も乏しいのである
ヨーロッパは近代化を率先していたがそれ故に弊害に築くのも早かった 近代化による危機を察知し近代化を止めるためのブレーキも備えておいた 日本には近代化のアクセルのみでブレーキが無い 集団の意識も日本は共同体感覚は強いが「公」の意識はないに等しい。対してヨーロッパには明確な公がある
物事が行き詰まるということは、夢と現実あるいは目標と結果との間があまりにもかけ離れすぎて破綻したこと 日本は大きな失敗をするたびに第二の敗戦という言葉を使った。敗戦を否認したいばかりに、いろいろと理屈をこねたがその実未だに敗戦と向き合いきれておらず、敗戦の影響を克服できていない
アーノルド・J・トインビーが「神話を忘れた民族は 100 年以内に滅びる」という名言を残している 日本は神話を継承する努力をせず民族の滅亡に進んでいる 歴史というものをゆがんだ形で教わるか、あるいは教わらないという形で生きてきて、早くも 80 年近く経っているので本当に危険である
3割の人を信用させられれば残りの7割は「あいつはうそつきだ」と思っていても、それは国際政治なり国内政治を動かせてしまうというのが現実 これがプロパガンダの基本である とにかく宣伝、広報をアピールしていくことによって、自分に都合のいい環境をつくるというのが、意見を支配する力である
日本は輸入依存度低いが一番必要な第一次産業の資源に対しては恐ろしいまでに輸入に頼っている 穀物の自給率を高めなくてはそもそも成長も自衛もできない。日本は一番大切なものが欠けているのだ
ただ憲法を改正すればことが済む問題ではない。小幡氏が戦記を読み 込むことによつて見出した、日本人のこの民族的欠陥は、まさにかつて本居宣長が漢意(からごころ )といふ言葉できびしく批判したものにほかならない。 自己でないものを自己であるかのごとくに勘違ひするおぞましい文化的倒錯
民族自壊のさまを、目をそむけることなく見つめる。そして、そのおぞましい「民族的欠陥」が「復興」をなしとげたはずの現在にも「恐しいほどの保存状態で残されている」 と述べる 現在の日本には、日本全体が捕虜であつたときに敵から与へられた「日本国憲法」がそのまゝに保存されてゐる。