空想綺譚抄

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極夜の砂漠に立ちつくす

すっと照明が暗くなり

こんなふうに風が騒ぐ日は

夜な夜な小さな潜水艇で

春の街は華やかすぎて

春の嵐は強いられた歓喜の副作用

ほろ苦い桜のカクテル

白昼霧の単独飛行

傘を叩く雨の音が

白昼夢の飛行計画

夢と現の狭間のクレバスで

廃墟の楽園

氷雨に滲む街の灯りをひとしずく

雪原に浮かび上がった風紋の

星との契約

久しぶりの雨の気配

長夜の散歩道

車体が大きく揺れて

放浪の末

迷子になった