和風能力者バトル

夜を撫でる手

夜を撫でる手

早朝。 ひんやりとした心地よい気配に、目を開ける。 薄っすらと青みがかかった静謐な空気の中、ぼんやりと周囲に目をやると、部屋が樹海になっていた。 ベッドを中心として半透明の植物達が所狭しと生態系を構築し、淡い緑色に発光する粒子が海中のクラゲのように漂っている。苔むした布団から身を起こしあくびをする俺の横を、光る小魚の群れが泳いでいった。 「あたりだな」 素晴らしい目覚めだ。 昨日は大小様々な虫達が部屋中で蠢くダイナミック蟲毒の壺。 一昨日は奇々怪々な見た目の植物菌類が悠に狂い

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