中二病患者

惡の華 押見修造 1〜3巻  *ネタバレあり

私のオールタイムベストの1作品である。

押見修造先生は「ユウタイノヴァ」辺りから好きな作家で「漂流ネットカフェ」と惡の華で売れっ子になり、私は書店で「この人ユウタイノヴァの人だ」と思って、初期の「アバンギャルド夢子」と本作を一緒に購入した記憶がある。

さて、拙い文ながら本作を語るとしよう。

計算され尽くした物語と、読む者の心を炙り出す様な魔力の込もった作品だ。「テーマは変態と普通」そして「

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若きウェルテルの悩み ゲーテ 高橋義孝訳

余りにも悲しい、物語である。
主人公ウェルテルは心に傷を抱えた純粋な青年で、彼がワールハイムと言う土地でシャルロッテと言う婚約済みの女性に恋に落ちると言う、嫌な予感しかしないストーリーである(その予感は的中してしまう)

ウェルテルが友人(ウィルヘルム)に送った手紙を基に小説が構成されている(書簡体小説と言うらしい)
これによりウェルテルの激烈な内面が叙情的に表現されており、叶わぬ恋によりその精神

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マルキ・ド・サド「美徳の不幸」澁澤龍彦訳 ➁

前回は美徳の不幸の悪人に着目したが、今回は善人である、主人公ジュスチーヌに着目してみよう。

二言目には「神がそんな事を許しません!」とか「必ず天の裁きが下ります!」とか「ああ、そんな恐ろしい事を!」とか言う女の子だが、案外狡猾で恩着せがましいところもある。

不幸な生い立ちである事は確かなのだが、行く先々で他人を信用しては、自分の身の上話をして、同情を誘い、助けてもらおうとする。何十回同じ失敗を

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マルキ・ド・サド「美徳の不幸」澁澤龍彦訳 ①

読了したので、感想

サドといえばサディストの語源になった人。
昔から気になっていたので一読した。

異常な程、道徳的で誠実で善人の少女が世の悪にひたすらひたすらいじめられまくる物語である。
善人と悪人が過剰なほど両極端に描かれている。

あらすじはいいとこのお嬢さんがある日突然、家が没落して天涯孤独の身になる。彼女が救いを求めて誰かに助けを乞うたびに肉体労働を強いられたりレイプされたり、ムチで

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パブロフの犬

友人からURLがLINEで送られてきた。
youtubeのURLで私はどうせくだらん動画でも送って来たのだろうと思った。

開いてみると筋肉少女帯のパブロフの犬と言う曲だった。私は布団に横になりながら聴いて途中で跳ね起きた。

ハードな曲調とは対極的に歌詞の内容は繊細で、緻密に計算されていた。いや、これは的確ではないーー
繊細な者が抱える、社会に対する強烈な情動、エネルギーをハードな曲調が支えてい

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気付けば46年

ボンヤリしていたら、誕生日が来てしまった。
当初の予定よりも随分と長生きをしてしまい、ここ数年は消化試合のような気分でした。

なかなかの事故やら病気やらを文字通り『奇蹟的に』生き延びてしまい、空気を吸うのも申し訳ないとい思いつつも、平和な日々を享受しています。

世間では中年と区分される年代ではありますが、こじれた中二病はその勢いを止めません。ココロは永遠の14歳です。

『あの日夢みた未来』の

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