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スタートアップ2年やってしくじった事と3年目にやる事


ハシタスとは


(久しぶりの投稿(10ヶ月ぶり)なので)
2022年1月に創業したIT企業です。
IT / デザインの力を使っていろんな課題を解決しまくることをやりたい!と思って立ち上げました。
もともとフリーランスのPjMとして9年ほどやってきてたので法人となっても引き続きクライアントワークでPjMしていました。
その売上を使って人を雇いプロダクトを作ってきました。私の原体験からの課題解決からスタートしています。

現時点では2つのサービスをリリースしています。

ペットの飼育譲渡を生前合意できるサービス「ペットのバトン」

チームの戦術、監督・選手の考えを共有・議論し、
理想のプレースタイル実現のためにコミュニケーション・思考力を
高めることができるデジタル戦術ノート「メタ練ノート」

メンバーのお陰でプロダクトリリースができユーザー登録もあった事は大きな経験でした。
取得までは未だですが特許申請もできました。

今日のエントリは久しぶり & 2期も締まったという事で、ほとんど勢いでここまで来た2年間でしくじったなーという事を書いて誰かの目に止まって同じ苦しみを持つ人が減ったらいいな、というのとこれからの事を知ってくれる人が1人でも増えたらいいなという思いで書いてみました。


スタートアップ2年経った


と言うことで、あっっっっっという間に2年経ちました。歳を取ると分母が大きくなるので1日が早い、というのは良く言われますがそれでも早い。ジェットコースターのような毎日を過ごしてきました。

昨年は何が起きたかを振り返ると(主なトピックで)

  • ペットのバトン

    • 登録ユーザーが200人を突破した

    • サービス連携が4団体になった

    • リーフレットを17箇所に置いてもらった

    • ベルマーレフットサルクラブと共創事業提携した

    • 春のワン祭りに参加した

  • メタ練

    • メタ練ノートをリリースした

    • 5チームと実証実験パートナー契約を結んだ

    • 特許申請した

色んな人に会えて色んな事が起きて、手伝ってくれるメンバーがいて、楽しく苦しく濃厚な2年が過ぎたなぁとしみじみと思いました。

しくじった事


起業して2年やってきたなかで、やっちまったなーと思うこと・起業する時に戻れるならこれはやるなよ、という事を振り返ってみました

1. 時間稼働のクライアントワークを事業収益のメインに置かない

複数プロジェクトに参画するのに慣れてたのでクライアントワークと自社サービスも大丈夫だろう、と思っていましたが経営という観点ではいろいろとのしかかるものもあり、バランスが取りづらくなっていました。
自社サービスでは売上が立っていない事もあり力は入れたいものの、クライアントワークをやらない時間が増えると売上が減ってしまうし、クライアントワークばっかりになると私がボトルネックになって自社サービスが前に進まないというジレンマがたびたび発生していました。

時間稼働が悪いという訳ではなく、その依存度が高すぎたのがしくじったなーと思うポイントです。
・クライアントワーク稼働をギリギリまで落とせるラインはどこか
・その範囲で検証できるMVP開発はなにか。検証までどれだけの時間が掛かるか
を調整しながらやるのが良いかなと思います。

2. 無料・無償が”良いこと”とは限らない

クライアントワークで収入基盤があるからペットのバトンの利用料は無料にしておこう。将来オプションや広告収入などを検討していこう。
とスタートしましたが、ユーザーからは
・「なんで無料なの?どうせ個人情報を売って稼ぐんでしょ」
・「株式会社で無料なのはどう考えても怪しい」
という声をいただきました(悪意ではなくヒアリングで感じたことを聞いてました)

またメタ練についても実証実験でプロダクトもバグやユーザビリティも悪いし、という理由から無償契約としていました。(このあたりはものづくり経験者としてしっかり動いていないものを世に出すのは恥ずかしい、という変なプライドもあったと思います)
それ自体はまぁ良いにしても双方に「無償だし」というのが根底に出てしまい、連絡が途絶える。前に進める作業について優先度を後回しにしてしまう。という事が多発しました。
有償であればお金払ってるんだから使わなきゃ損だし要求ももっと出たのかなと思います。

ケースバイケースと言えばそこまでではありますが「無料だしとりあえず登録して気が向いたら使えばいいか」と思わせてしまう状態がしくじったなーと思うポイントです。
特にPSFしてるとも言い切れない状態では対価をいただく事で価値の提供にコミットする(もしくは無償でも強いコミット関係)が大事だなと思いました。

3. 「作ってから売る」のではなく「売ってから作る」

これが一番のしくじりというか痛感した事です。この言葉は起業当初も知ってはいましたが「長年ものづくりをやってきた」&「ものづくりはやってきたが事業づくりはやってこなかった(がやれると思ってた)」というのがあり、深く考えていませんでした。
冒頭の通り原体験もあったので、結果的にそれっぽい課題とそれっぽいソリューションでプロダクトはできました。営業をしても「いいサービスですね」「面白そうですね」という言葉をもらってたのですが、実際には使ってもらう。口コミで広がる。という所には遠く及びませんでした。
本質的な課題には恐らくかすってるので「いいね」とはなるけどドンピシャではないので「お金払ってでも使いたい」にはまだ届いていないです。

在りモノを駆使しながら課題の芯を探し「これがこんな形で実現し続けたらお金払ってくれますか?」を確約するまでガッツリ開発はしない方がいいなと思いました。作るにしても検証内容を整理してMVPとすべきだなと。

なのでセールス・マーケが強い人はその発想なので起業しても立ち上げ期に強いというか粘り強くできるんだろうなーと。プロダクト寄りの人で圧倒的なプロダクトが作れないなら、セールス・マーケが強い人と組むのが吉だと思います。


借入金を溶かしながら2年ハシタスをやってきてしくじったなーと思う3つでした。正解不正解はいろいろあると思うので、あくまで私の体験です。飲みに誘っていただければ延々とお話できます笑

これらを痛感したうえでこっからどうやっていくか、を1-2月ずっと考えていました。(これを考えるのもクライアントワークがあるのでなかなかガッツリとした時間を割けれなかったというのもあります)

3年目(2024年)やっていく事


前述の通り「売ってから作る」という重要性が身に沁みたのと会社の台所事情を踏まえると開発を伴うような施策だったりバーンレートを上げるような事は厳しいという大前提とクライアントワークをやりながら細々と、では起業した意味がないよね。という事もあり2024年は以下の大方針でやっていきます。

・ペットのバトン、メタ練においてはできるだけ追加開発は行わない。
・時間給ではない支援サービスを立ち上げる事で収益の安定化を図る。

Xでもお気持ち表明をしておきました。宣言して追い込むスタイルです。
収益ビジネス + 社会課題解決ビジネスという構造は変わらないですが、収益ビジネスに軸足をしばらく置いていこうと思います。


ペットのバトン、メタ練については何もしないという訳ではなく、スピードは落とすものの引き続き拡張していきます。

動物の保護シェルターを立ち上げる活動を応援してほしいです(意訳:仕事ください)


そんな訳で今期から「プロダクト開発支援 / データ分析支援」の意味合いを変え「POC支援」「ペット事業者向けITサポート」「スポーツチーム向けITサポート」を始めます。具体的なサービス範囲とか料金とかはLP作ったらまた広報していきますが、この売上の10-20%をストックし、保護動物のシェルター活動費に充てていきます。

なぜシェルター活動なのかというと

  • 動物保護団体の収入が安定してない(というのをよく聞く)

  • そこで働くスタッフも無給やアルバイトのような形なので「これだけで生活できない」

  • レスキュー活動まで(やっていきたいとは思うけど)やるとウチはジリ貧になっていくのが見える

ので、「事務所には執務スペースと動物の保護スペース(シェルター)を持つことで 保護活動をボランティアとかアルバイト時給ではなく、一般的な給与と仕事をやりながら(60%)動物の世話をする(40%)仕組みを作る そうすればライフステージが変わってうちを卒業してもお金もスキルも身についている。丁稚奉公ではなくちゃんと働ける」という仕組みが作りたいなという背景です。
将来的にはこれをいろんな地域で立ち上げて横連携することで仕事もですが災害時も含めた保護活動がよりスムーズになるのではという考えです。

なので弊社にお仕事を発注していただけると間接的に社会課題解決へ貢献することができます。寄付ももちろん嬉しいですがキャッシュアウトだけするのはなかなか難しい部分もあると思いますので是非「仕事を発注する」という営業活動の中で共に社会貢献活動ができるとwin-winなのではと思っています。

noteでやるかは未定ですが、少なくとも個別に活動費、活動内容などを定期的に報告していきます。
いただいた売上金の一部を使ってケージを購入させていただきました。など。

お仕事いただくだけでなく、一緒にシェルター事業所作ろう、メンバーとして仕事をしたい、イベントやりたい、などどんな形でも嬉しいのでお声がけいただけるとありがたいです。

応援のほど宜しくお願い致します!!


プロダクトや活動に共感し、サポートしていただけると嬉しいです!! サポートいただいたお金で「リアルイベントの参加費用」「近い将来のシェルター活動の準備金」に積み立てていきます。 よろしくお願いいたします!