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怒られたから動くわけじゃない

怒れられて嬉しいという人はいるんでしょうか?いるとすれば非常に特殊な性質を持った方なのかなとも思いますが、世の中広いですからそういう人ももしかしたらいるかもしれません。ほんの一握りでしょう。

先日選手とのセッションで、「怒られるのが怖くて堂々とプレーすることができない」という悩みについて相談を受けました。その選手は中学生の個人競技の選手。練習中でもフォームの細かい点について指摘され、それでもうまくできないと「何でできないんだ!」「何度言ったらわかるんだ」と叱責されるとのことでした。

そんな時、選手とは「怒られることの意味」や「他人の気持ちを変えられるか?」ということについて考えを深めたりします。そうすることで、怒られることということへのネガティブな思い込みや、それに伴うイライラなどについて、今考えていることとはまた別の対処が思いつくこともあります。深く深く考えて、自分が今感じていることや思っていることに気がつくことで、これまでに考えてこなかった観点から自分を見つめ直すことができるからです。

先日の選手は、コーチの気持ちを直接変えることはできないということに気がついたようでした。自分自身のフォームを大切にしながら、コーチとの距離感も適切に保てるようになりそうだと言っていました。怒られること自体が変わるかというとそうではないのかもしれません。それでもその事実の受け止め方が変われば、そのあとの行動も変えられるはずです。


選手は怒らないととうまくならないのか?

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