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MF勤怠の有給休暇自動付与のあれこれ

MF勤怠(まねーふぉわーどきんたい)の設定をすることがそこそこ増えてきました。MF勤怠だけに限りませんが、最近増えてきているのがM&Aで転籍してきた方々の有給休暇の付与日や在籍年数(付与日数)を前職から移行したいというもの。実はこれ勤怠システムの設定そのままでは意外とできなくて、システムに登録した内容を変更するか運用でカバーするかみたいな感じで秘伝のたれのごとく受け継がれていったりします。
担当者が消えたら全容を知る者はいなくなるな。。。

とりあえず自分で調べる必要があったのでMF勤怠で試した結果をメモしておきます。下手に社内マニュアル化して誰にも見られなくなる運命を辿ってきた者としては、シェアしてこそ古き良きインターネッツ、そして自分でも検索しやすいので書き起こし。

有給休暇付与のおさらい

今回は週5日以上勤務について説明します。

  • 半年継続勤務

  • 全労働日の8割以上出勤

上記2つの条件を満たせば入社してから6か月後(7か月目初日)に有給休暇10日が付与されます。その後は勤続1年ごとに日数を増やしながら付与されていきます。

(TOP画像の出典はこちらのサイトから)

有給休暇って入社半年までに取れませんか?

取れません。
ケチでもなんでもなく、会社が有給休暇を前倒し付与しているとか、別の特別休暇を有給で取得できるような規則がない限りは取得できません。

その場合は無給休暇(欠勤、その他無給の特別休暇等)を取得すればよいのですが、なぜか無給休暇を嫌がる人が多いんですよね、有給休暇使い切った後と同じなのに不思議です。

では早速実験開始:前提条件色々

本日は3名の従業員の方に登場していただきます。
全員同日入社同日転籍です。
テスト太郎(パターン1)
テスト次郎(パターン2)
テスト三郎(パターン3)
の3名。

2022年4月1日入社、同年8月1日に転籍。
転籍前の4月1日から計算した基準日(10月1日)で有給休暇を付与していきたいのです。

特徴的なのは、初回付与と次の1.5年後の付与について設定ができるところでしょうか。ここ理解しないとMFは先に進めない。

休暇ルールの追加

ここでは、通常の付与と前倒し付与が発生するので、有給休暇の付与パターンを2種類用意します。
有給休暇の付与は初回付与日基準にしておきます。

有給休暇パターンの画像

就業ルールの追加

同じ9時~18時の勤務でも適用される有給休暇の付与ルールが異なるため、就業ルールも2種類用意します。

就業ルール

従業員を登録

パターンにあわせて従業員情報を設定していきます

パターン1:テスト太郎

入社日8/1で10/1に有給休暇を手動付与する
予想:10/1で初回付与すれば次回も10/1になるんじゃないの?

パターン2:テスト次郎

入社日8/1で10/1に有給休暇前倒し付与
予想:前倒し付与した10/1から1年ごとになるはず

パターン3:テスト三郎

入社日4/1に変更して有給休暇を付与
予想:最悪このパターンにすれば、素直に法定通りに10/1付与されるはず

結果は有給休暇自動付与予定一覧で確認

さて、結果が出ました。

テスト太郎:10/1の手動付与は初回付与日の適用はされず、法定通りの日程での付与となります。

テスト次郎:10/1付与が設定されました。付与日も毎年10/1になっています。(2回目付与は、前倒し付与で10日先に付与しているため0日付与)

テスト三郎:入社日を変更したおかげで付与日が毎年10/1になりました。

対応策は、休暇ルールと就業ルールを増やすvs入社日を変更する

自動付与をONにした場合、あくまでも手動付与は日数調整のための手動付与となるようでした。そうなると、ルールを追加するか入社日を変更するかの二択になってきます。

ルールを増やす

作った最初はいいんですよ。転籍者が増えるとその分ルールも追加していかないといけないがデメリットです。

KINGOFTIME みたいに、同じ設定でも優先順位つけられたらいいんですがね。
時短(日の所定時間)やみなし残業時間が同じ雇用形態でも異なるときに従業員側に設定すると雇用区分で設定した時間ではなくて、従業員設定側が優先されるんですよね。アルバイトなんかは結構使ってるかも。

人数少ないうちはいいけど、いつか限界は来るので転籍時に調整して一斉付与にしてしまうのがよさそうですね。
(過去M&Aで一度に数十人~数百人単位で従業員が増えた経験があるので、良いアイデアに見えるけどちと怖い)

入社日をずらす

じゃあ、入社日を転籍前の入社にすればルールも追加しなくていいからいいね!って考えるのですが、最近はSaaSのAPI連携で別の人事管理システムから従業員情報をインポートすることができます。最初に入社日を書き換えればいいのですが、これも落とし穴があって。連携するときに双方向とか、一方向でも連携項目指定できないとかだと、連携するごとに日にちを変える必要が出てきそうです。それも怖いよね。。。

これも人数が増えるとリスクが増えるだけなのであまりやりたくない。

従業員インポート時に2回目以降は連携対象から外す設定ができれば、こっちの案の方が良いですね。
勤怠システム上では入社日は有給休暇の基準日に使うだけと割り切る。

個人的な結論

0.5年目、1.5年目の付与日の変更が従業員単位で個別に対応できたらいいのにって思います。

おまけ

あー、やっぱり入社年月日必須なのか。

さて、今年のアドベントカレンダーは何を書こうか…。


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