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WONDERFUL WONDER WORLD(作画 乾良彦) あなたの大切な人がもしゾンビになったらどうしますか? ってキャッチなんかの映画ですでにありそう‼︎

いやー最近めっきり更新回数が少なくなってて俺のやる気ピンチ‼︎ 書いてる途中の物はそれなりにあるんだけどねぇ。

軽ーく2時間くらいで書けるようなテクニックが欲しいぜ‼︎ って事で今回の漫画はこちら‼︎

WONDERFUL WONDER WORLD

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乾先生の作品を初めて読んだのはヤングキングでやってた時代劇風ファンタジー「ジライ」全5巻、その次が少年チャンピオンで連載してた少年野球の「LUCKY STRIKE」全4巻、そしてアクションで連載してたダークなポケモン風味な「トモダチ×モンスター」全3巻と何故か連載作品が1巻ずつ短くなっていき、今作に至っては全2巻と前後編的な作りになっております。意識的にはやってないと思うが……

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「スナックバス江」より

ちなみに上で挙げた作品は、ジャンルもバラバラだけどどれもそれなりに面白かったですよ。やっぱ打ち切り感だけはどうにもならんけど、どれも見どころがあっていい感じに人気出てもおかしくなさそうだと思っていたんだけどなぁ。 

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「スナックバス江」より。いやノリで使ってしまったけど、どれも良い作品だったよ‼︎

そんな訳で今作はゾンビものなんだけどちょっと一風変わった視点を持ち込んでいて、なるほどこれはありそうでなかったなぁ……なんて思ったり。それはゾンビがパンデミックにならなかった世界ってこと。しかも1話完結のオムニバス。

パンデミックが起きなかったゾンビ世界

こうなるとどうなるのか? はっきり言って1話を読んでもらう方が早いんだが、

LINEマンガとかで1話無料で読めるんで

そうなるとゾンビは「病気」ということになる。1話なんか分かりやすくて、ひたすら世間から「隠す」または「隔離」するわけ。これがまた第1話がよく出来ていて、

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見開き等は省略したけど、この冒頭は見事な流れ。

冒頭にこの話の主軸の2人の関係、ニュースにてこれから不穏な事が始まるのを示唆している辺りがキレイなオープニング。ここからの展開はまぁそうなるかなーと思ったの半分、えぇそういう展開!? と裏切られる感じが半分と言ったところ。これを1話完結で続けたのは地味に凄いというか、お見事というか。これはただならぬストーリーテリングかなと思いますなぁ。

ゾンビ物にある程度の理解があった方がいいかも

基本的に面白いし出版社の力の無さや知名度の問題なんかも当然あると思うが、この作品があまり広がらなかった理由の一つとしては読む方にある程度の「ゾンビ物の理解力」が必要なことかもしれない。特にこの第一話の最後のコマなんかの意外性は、今までありそうでなかったようなオチなのであまりゾンビリテラシーがない人には何のこっちゃかも。軽くネタバレしますけど、

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「スナックバス江」より

1話は関係が壊れかけている夫婦の妻がゾンビになる事により、夫は妻が大切だった事を思い出し最後に……という結末は一見ありそうで案外なかったと思う。はっきり言ってしまえば陳腐だし、なんじゃそりゃってなるかもしれないけど、そういう事もあんじゃないかなぁ……何となく自分に置き換えてしまう。その塩梅が絶妙で、基本的には胸糞悪くなるような話がないんだわ、最終回まで‼︎

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「スナックバス江」より。今のが最大のネタバレかも‼︎

全2巻かつ最終回の後味が悪い‼︎

それに関しては、あんまり言うつもりはないんだけどそれこそ「そんな簡単な……」とか「安直すぎるだろ」とかなるラストなんだけど、わかるっつーかなんつーか。この時代なら有り得そうな選択をする主人公っつーか。

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「スナックバス江」より

それまでの話が結構ゾンビ世界の中で「人間捨てたもんじゃねぇな‼︎」って感じの話が多めだったんだけど、最終回はもしかしたら打ち切りだったのか、ちょっと嫌な回になってるが「そんなことしそう」って気がしてしまうのが何とも嫌な感じ。走馬灯株式会社とか、瑠璃宮夢幻古物店の嫌な回読んだ後みたいな闇のアクションコミック感があるな。

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「瑠璃宮夢幻古物店」より。これも基本的には嫌な読み口の漫画だが、なんか心に引っかかるものがあった。

なんにせよ、全2巻でこれだけ「なんかしっくりくる」作品を読めるんだから是非手に取って頂きたい。特にゾンビ物の心得がある人には響くような気がするんでよろしく‼︎


乾先生の現在

この作品の後、新作を描かれてねぇのかなと勝手に思ってたら改名して(TETSUOという名義になっとりましたな)作品出てました‼︎ この記事を書くにあって発見したので、これから読んでみるつもり。

以上、注釈のない画像はすべて「WONDERFUL WONDER WORLD」より

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