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秋分 9月23日

秋のお彼岸。
in-kyoの目の前にあるヨークベニマルは、お彼岸の帰省客なのだろうか。
それとも家族や親戚が集まるからそのための買い出しなのだろうか。
入口前の道路がベニマル渋滞だ。お寺が多い三春町。春と秋、そしてお盆の時期はこうした渋滞ができる。2軒隣の花屋、まるおんさんもこの週末はいつにも増して忙しそうだ。コロナ禍の数年はこの渋滞を見ることもなかったから、こうしてお墓参りで家族が集まることが大事にされていることを思うと、こころがポッとあたたまる。

それにしても、こんなにも季節の境がくっきりと分かれてしまうものか
というくらい肌寒い。
先週の週末と比べると今日は約10℃気温が低くなった。
ただでさえ三春の秋は短いというのに、世間で言われている通り、
そのうち秋がなくなって、夏の次の季節はいきなり冬になってしまう
ときがやって来るのではないだろうかと心配になってくる。

心配というよりも、味気なさからくる寂しさだ。
稲穂の黄金色も、木の葉が次第にこっくりとした秋の色へと
変わっていくグラデーションも。空の色や風、匂いや耳に届く音だって。
短いからこそそれらの凝縮された季節の移ろいを
もっとじっくり味わいたい。ただそれだけなのに。

環境問題によるものということは間違いない。
が、細々と日々気を配っている生活の中、
あと自分の手でできることとは一体、何があるのだろう。
大きな声を上げるよりも、取り入れられることを
自分なりにあれこれ面白がって、試していく方が私には合っている。
大きな研究は専門家におまかせするとして、私は実験のように
暮らしをこつこつと積み上げていくしかない。

夜になって空気がさらにひんやりと澄んだからか、
上限の月が冴えた光を放っている。
見上げた星空も季節を知らせてくれる。
今日の晩ごはんには身体が温まるように、生姜を加えたミネストローネ。

9月23日(土)くもりのち晴れ 最高気温22℃ 最低気温13℃
店頭に出したばかりのカシミアストールがすぐに売れた。
自分の誕生日にと購入してくれたお客様。嬉しい。
お店もようやく秋の装い。