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雨上がりの動物園

梅雨。
最近毎日のように雨が降る。
今日は、雨上がりに観察すると面白い動物をご紹介。

私は、雨上がりの動物園に来たら、プレーリードッグを見に行くことをオススメする。

担当動物その2 オグロプレーリードッグのお話。

プレーリードッグは地中に穴を掘って生活しているリスの仲間だ。二本足で立ち上がり辺りを警戒するあの動物。ただしライオンキングのティモンではない。ティモンはミーアキャットである。

雨が降ると土が柔らかくなり、巣も壊れやすくなってしまう。そこでプレーリードッグたちは雨がやむとすかさず巣の補修に取り掛かるのである。
そう、この補修作業が大変熱心で面白いのである。

手も小さく、腕力がある訳では無いので、人間の子供たちが砂場でするようにぺたぺた手で土を盛るのは難しい。

ではどうやって巣を直すのか。

雨が上がるとプレーリードッグたちは穴の周りに盛っていた土が流れてしまっているため、まず土をせっせと手足でかき集める。
そして、盛った土を固める作業に入る。どうするかと言うと、

固めたいところにゴンゴンと頭を打ち付けて固めるのである。

地面に向かって頭突きを繰り返し、少しずつ押し固めて行くのだ。そのまま穴の中までしっかり固めてゆく。
マンガだったら俺のバカ!俺のバカ!というセリフがつきそうである。

こうして補修をした個体は鼻のところが泥で真っ黒になるので働き者はすぐ分かる。黒い顔を見ると、お疲れ様、とコーラの1本でも差し出したくなるくらいの働きっぷりだ。

あまりにも一心不乱にやるその光景を他のコーナーの飼育員が見て、
頭が悪くならないんですかね…。
と聞かれたことがある。
脳細胞が死滅しない仕組みがあるのかどうかは定かではないが、そう言いたくなる気持ちもわかる。

こうしてせっせと完成した穴はまた彼らの住処となる。地下にどんな帝国が築かれているのかは飼育員も知らない。

雨上がりは、プレーリードッグが一斉に地面に向かって頭を打ち付ける光景を見ることが出来る。
梅雨時はチャンスである。
ぜひ雨間には動物園でプレーリードッグの補修工事を観察してみてほしい。

今日はプレーリードッグが仕事熱心だった日。

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