勘三郎に帰ってきてほしい。今すぐこの世に。
長引く病に沈んでいる。
まったく社会的な生活を遮断する訳にもいかない。以前から約束していて、一度、スケジュールをずらしてもらったテレビの取材を受ける。
こうした場合、スタジオとかホテルとか取材社の施設とかで収録してきた。今回は、私の自宅、書斎をディレクターに望まれた。
ちょっと、ためらったのだが、資料としてもらった「アナザーストーリーズ」では、コメントする人間の自宅での収録が、その人物を語って、とても面白かったので、要望を受けることにした。
取材の内容は、十八代目中村勘三郎についてである。
私の知ること、思うことは、あけすけに申し上げた。
番組については、また、このNOTEで書く機会もあるだろうと思う。
収録が終わったあと、カメラマンが、私の本棚をなめるように見ていた。「どうぞ、手に取って」と、言おうとしたが、いや、実際になにかを抜き出したほうがよいと、とっさに判断した。
年々、演劇を観るのが楽しくなってきました。20代から30代のときの感触が戻ってきたようが気がします。これからは、小劇場からミュージカル、歌舞伎まで、ジャンルにこだわらず、よい舞台を紹介していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。