スーパーでソーシャルディスタンスを守らない人に怒って後悔した話
後になって後悔することの上位にいつも食い込んでくるのが、相手に確認もせず思い込みで怒ってしまったこと。
いつも後悔するくせに繰り返してしまうアホがここにいますよ。
昨日スーパーへ買い物に行ったんです。夕方ごろに。
いつもだったらそんなに混む時間でもないと思ってたけど、割と人がいて。ほら、昨今は例のウイルスさんのせいで入場制限だソーシャルディスタンスだと言われているじゃないですか。
入場制限するほどではないにしろ、小さいスーパーにしてはそこそこ人がいるな、と。
そんな具合でした。
なんでしょうね、この時期の、狭いところで人とすれ違うときのなんともいえない空気。
こっちも相手に配慮してちょっと遠巻きに距離取るじゃない?
相手も気を使ってちょっと離れるよね。
でもさ、お互いが次にどっちに進みたいかわからないときもあって、
「あっ…(右)あっ…(左)」みたいになって
狭い店内で小規模のカバティが開始するよね。
今回もいつもどおり2,3人とカバティの試合をして、
いい試合だったつって
カゴに適当な食材を放り込んで会計の列に並んでたんですよ。
いいですか。この時期、ソーシャルディスタンスだから。
ソーシャルのディスタンスを守って。
レジまでの道にちゃんと一人ひとりのディスタンスが記されているバミリがあるから、足元に。
そこに立ってちょうだい。
バミリの件で一個気になることがあるんだけど。
丸いバミリのときは、このあたりにいればいい目印的な感じだけど、線のバミリの場合はその線と平行になるように立ちたいって気持ちがあるじゃない?
いや、他の人がなくてもわたしはあるんだけど。
たまに、狭い店内だと会計に行くまでにコーナーを曲がるパターンがあってそこのバミリが直角に貼ってあったりするのよ。
1番2番の3番人は左向きで、4番からは正面向きみたいな。
4番の人は3番の人の左側面をずっと見ているような。
3番のバミリのせいで会計の列に角ができちゃってもうドラクエ感が半端ないのよ。
自分が3番に並んでるときは、まだ買い物中の村人たちに「なにあいつドラクエ感出してんの?自分が魔法使いポジションだと思ってんの?w」って笑われてるんじゃないかと気が気じゃない。
いや!ちがうんです!このバミリがこのように線になっておりまして!
って言いたい。
ほら!この足元を御覧ください!
むしろわたしをパーティーに入れようとしているのはこのお店です!
って。いいたい。
で、今回のスーパーでも例にもれず魔法使いポジになったわけです。
4人どころか8人くらい並んでて、本来だったら馬車がないとこのパーティーは組めないからね、5人目からはルイーダの酒場だからね、本来はってなってた。
このパーティー感がすでに恥ずかしいのにね、さらになんか変な気配を感じるのよ。
わたしの後ろの僧侶がものすごく近い。
ソーシャルのディスタンスがまるでわかってない。
呪文じゃねぇぞ、と。
物理防御の話だ、と。
僧侶のばあちゃんの距離がめちゃくちゃ近いのよ。
でもね、まぁ我慢したよ。
うん。ばあちゃんだもの。
仕方ないよ。きっとわからないよ。
ソーシャルのディスタンスなんていわれたってわからないよ。
ドラクエの呪文だって基本4文字ですよ。
長過ぎるものソーシャルディスタンスは。
でもね、まぁそれにしても、近すぎるかなって。
通常時でもそんなに近くにいるかな?ってくらいの距離で。
でね、ちょっとだけ5人目以降の馬車組がざわついてんの。
あれ?あの僧侶近くない?って。
前の魔法使いに近くない?って。
あれってホントはだめなんじゃない?って空気醸してんの。
っていうか、あの3番目なんでドラクエ感だしてんの?って。
わたしは一切悪いことしてないはずなんだけどいたたまれなくて、
ちょっと大きめにカゴを動かしてディスタンス広げようとしたり線と平行の禁を破ってちょっと斜めに立ってみたりしたけど全然だめなの。
僧侶全然気づいてない。
あからさまに足元のバミリ確認して
「あっ、いけないいけない。わたしの立ち位置はここですよね」感だしても全然効かないの。
やっと1番目の勇者が買い物を終わって、わたしと僧侶が一列になったんだけど、もうなんか背中の気配がすごい。
近いっていうか、もうそれは憑依の距離ですよって。
耳元でつぶやいて驚かせるレベルですよって。
嫌だなー怖いなー怖いなーって思って
ちょっと目をつぶって意識飛ばそうと思ったら逆効果よ。
僧侶の早くレジに行きたい気持ちが強すぎて私の背中からEXILEかってくらいにチューチュートレインしてんの。
目をつぶったら余計気配に敏感になっちゃって僧侶の気配が右へ左へってこれなにかの修行かな?
さすがにもう怖いしイラつくし怖いので、っていうかもうソーシャルディスタンスなんで、ここは。
ビシッと言わせていただこうと。
お前は全然ディスタンスじゃないと。
いつの日かdistanceも抱きしめられるようになれるけどそれは今じゃない、と。
でも、怒らずに言おう。
短い時間だけどパーティーを組んだ仲間だから。
今後またこの場所でパーティーを組むかもしれないからね。
ということで、マスク越しではあったけど、できる限りの笑顔と笑声で
「並ぶ位置はそちら(の足元にあるバミリ)ですよ」
と誘導したわけです。
パーティーの中でも大人な魔法使いらしく。
そしたら、そのばあちゃん僧侶さ、
「すみません。進みが遅いから店員さんが一人なのか心配で」
って笑顔で言ったのよ。
その瞬間、5分前くらいからの全わたしが心の中で謝ったよね。
ばあちゃんごめん!
ばあちゃんにイラツいてごめん!
ばあちゃんはばあちゃんなりの優しさで店員さんを見守っていたんだね。
わたしは自分の立ち位置を守ることばっかりで店員さんが大変な想いをしているかなんて少しも気にしてなかったよ。
わたしはルールを守ることで、他の人への配慮として優しさを示そうとした。
ばあちゃんは、人として気にかけることで優しさを示そうとした。
わたしはルールを守っていることに注目して、店員さんへの気遣いなんて考えもしなかった。
ばあちゃんは、店員さんへの気遣いが先にでて、ルールのことを忘れていた。
そんだけなのに、なにをイラツクことがあるのか。
一言話すだけでこれだけ理解し合えることもある。
話もしないで、
ルールを守らないやつは悪と決めつける癖は誰も幸せにしないな…。
今は十分に話しあえる世の中じゃないけど、
話をする大切さだけは忘れないようにしないと。
今も、いつか日常が戻った後も、更に。
しかし、これが賢者の浄化回復魔法なのか。
わたしのなかの毒がキレイに消え去ったよ。
ありがとう…
メガンテ。
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