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棚づくり問題

新刊本はほとんど買切りなので、きれいなボディを保ちたい。よって、席への持ち込みは不可。購入後に席で読んでいただくことにします。
 
一方、3つの小棚に並べた古本は閲覧自由。宅の蔵書から店に移しただけですが、そのラインアップはかなり偏ってます。ここ12年での3度の引っ越しで総量は3~5分の1になっていて、いわゆる人気作家の本はすべて処分したので、残っているのは「一度手放すと手に入りにくそうな本」ばかりで、つまりそれは多くの人に受け入れられるラインではないでしょう。ジャンルでは映画関連と純文学が中心で、作家でいえば吉田健一、パトリシア・ハイスミス、後藤明生、古井由吉、深沢七郎、蓮實重彦、金井美恵子、岡崎京子、中原昌也、青木淳悟あたりの品揃えが豊富ですが、いったいどれほど需要があるのでしょうか。多和田葉子、笙野頼子、奥泉光、高橋源一郎らの単行本は処分しなければよかった。
 
新刊本に戻れば、開店時に揃うのは150冊ちょっと。高さ180cm×幅360cmの新刊本棚はけっこうスカスカですが、この量ならば本の表紙を見せることができるし、こんなもんでいいのではないかとも思いはじめました。何万冊も揃えた大型書店のあの圧迫感とはかけ離れた空間で、あまり本とは縁がなかったお客さんがこれならば本に近づくことができそうな、そんな中途半端な塩梅になっています。

マルゲリータの本棚
https://www.margherita.jp/shelf/slf-a5_index.html

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