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【モノローグエッセイ】欲しいものは何?と聴かれたら

欲しいものは常に下品なほど多く心のうちにはあるのに、いざ「欲しいものは何?」と聴かれたら、素直に答え難くなって、「蓬莱山の玉の枝」とか言いたくなる時がある。

申し訳ないという気持ちがあったり、きっとそう聴いてくれる人々が、私の本当に欲しいものは与えてくれないという確信があるのかもしれないし、自分の手で手に入れることが出来なかったのが惨めになるのかもしれない。

こういう時、素直に自分の欲する物事を言うことのできる人が羨ましい。その才能を尊敬する。
あ、私、長女です。

でも、そんなことよりも、

「蓬莱山の玉の枝」という私のトンチキリクエストに、思いもよらぬ物をくれる人は、私は単純に好きである。
きっとそれは玉の枝よりも良い物だと思うから。


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