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十干の手紙〜乙の方へ〜

いつどこからその種子が運ばれたのか、誰に世話されるわけでもなく、たくましく、仲間と仲良く風に吹かれている草花たち。

そんな日常で私たちを癒してくれる身近な草花たちが乙のひとだ。

陽当たりのいいところ、少し湿っているところ、河原、海辺。各々が生きやすい場所を選んで群生する草花は、しっかりと根を張り、踏まれても容易く枯れることはない。

乙の人にはそんな草花たちの特徴がそのまま表れている。


草花たちが群生することで少しでも多く自分たちの子孫を残すのと同じように、人と協調した方が自分を活かせることを本能的に知っているので、人に合わせて行動するのが得意だ。人との和を大切にして、全体をみて判断できる思いやりのある人が多い。

あの有名なジョン・レノンとオノ・ヨーコは二人とも乙。二人は、抱き合って寄り添っている写真も多く、平和活動パフォーマンス『BED IN』で二人がホテルのベッドで寄り添う様子は、まさに乙カップルの象徴だと思う。


草花が道端で人に踏まれても耐え抜く様子は、乙のひとの芯の強さと強い精神力とリンクする。可憐な野の花でも、しっかりと根を張り多少の雨風ではへこたれない。その女性的な芯の強さからか、亡きダイアナ妃やマドンナなど女性のカリスマが多いのも特徴だ。

多くの苦難を乗り越えながら、人との出会いを活かして自分のブランドを創り、現在も世界中で愛されているシャネルの創始者、ココ・シャネルも乙。閉鎖的な時代に情熱的な恋をして、女性の新しいファッションスタイルを確立するにはどれだけの精神力が必要だっただろう。彼女は、『私は私』という根をしっかりと張って生き抜いた乙女性の代表だ。


人生は全て人とのご縁で変化する。チャンスも仕事もお金も、人とのご縁が運んでくれる。まるで草花の種子が風や動物たちによって運ばれて子孫を残すように。

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