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好きな空間

インスタを眺めていたらふと、気になる広告が飛び出てきた。

国立近代美術館で隈研吾展が開催されているという。

建築についてど素人の私だけど、隈研吾の名前はもちろん知っているし彼の建築物に感動した覚えがある。

ちょうどその翌日の予定がぽっかり空いていたので、ふらりと訪れてみた。

展示のテーマは「公共性」。
隈研吾氏がこれまでの建築物にこめた思いや、共通して抱いている価値観を知ることができ、なるほどこんなことを考えて作っているんだなぁと思わされた。


土地固有の素材を利用したり、自然と人との結びつきを建物の形で意識したり、新旧をミックスさせたり。

なんとなく人々が彼の建築物に引き寄せられるのは、新しいのに自然や歴史とのつながりをどこかで感じられるからかもしれない。

ふと、高校の生物の先生が言っていたことを思い出す。
人が海を見ると駆け寄ってしまうのは、海から生物が生まれたからなんだよ、と。

なるほど、人間は心のどこかで自然が恋しいんだろう。


そんなことを思いながら、自分ってどんな空間が好きなのかな、と考えてみた。


日常を過ごしていて特に「空間」について意識を向けたことがなかったけれど、
記憶を遡ってみると、どうも私は一人でいるけど一人じゃない空間が好きみたい。

なんだかよく分からない形容の仕方だけど、つまり、それぞれ自分のことに集中している人達が集まっている空間。

図書館や美術館、ジムや公園、モスクなど、、。

そこには人がたくさん集まっているけど、みんなが思い思いに自分の時間を過ごして他人に干渉していない感じが心地いい。


一人をこよなく愛している私だけど、全くの一人は孤独に感じる。


空間について考えてみると、そんな自分のわがままさに気付かされました、笑。

隈研吾の建築物には、建物内外をつなぐ「孔」(Hole)が意識的に取り入れられているという。

もう少し私も、心と外界のつながりを持ったオープンな人間になりたいなぁ、と思いつつ、一人でミスドに入る帰り道でした。


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