そもそもスタントマンって何を示す?



はい!こんにちは!大島遥です。長いし堅っくるしいね!
しまはるでも、はるるでも、はるぴょんでも、おおしまでもいいよ、好きに呼んでね。個人を尊重する姿勢です。(?)


今回は、記念すべき初投稿(本題に入った)って感じなので、おもっきりわかりやすい所、わかりやすい話題からにしてみようかなと思います。



~まず、そもそもスタントマンって何?~

はい。ここです。いや、私の記事を読んで下さっている皆様は既に、このことは十分ご存じの方がほとんどだと思うのですが、初見さんも来て下さっていると信じ、またはそこまで詳しくないけど、アクション好きだよ、とかこういう世界の話が気になってたんだ、という方への、少しでも読み応えのある記事になったらなと思いますので、わざわざですが、ここに書き記させて頂きたいと思います。


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(15歳くらいの時の大島。安い広告挟んだみたいになっちゃった。)


まずそもそも日本でいう「スタントマン」という職業なのですが、何個か呼び名があります。
「スタントマン」「吹き替え」「ダブル」「絡み」「アクション部」「スーツアクター」などなど。ここから一つずつ分けて話していこうと思います。


まずそもそも「スタントマン」なのですが、こちらはほぼ日本でしか使いません。そして、日本で一番馴染み深い呼び方かと思います。と言っても、それでも「スタントマンってなに?」と未だに聞き返されることすらあるのが、日本の今の状況でもあります。
私は一昨年日本を離れるまで、普通によく聞き返されてました。「スタントマンって何?」って。その単語すら聞いたことのない人がまだまだいます。そして日本でその程度の認知度なことを悲しく思います。…日本のスタント技術って実はすごいんだぜ…?
(世界的に見てもすごいのに知名度無くて悔しいからこれについてもまたどっかで今度書こう…。)

そして、海外で仕事をするようになって、なぜか「日本人の方に」よく「大島さんって、スタントマン、あっすみません、スタント、ウーマンの方が正しいのかな…?」とちょっと気にして頂く事も何度かありました。が、私個人としては正直なーんにも拘りがなく、なんでもいっかな、って思ってるので訂正しないで、「呼びやすいやつでいいですよ~」って言ってしまいます。正直、この職種ではない方々からすれば、微々たる違いだと思うので。わざわざ気にして下さってありがとうございます、とは毎度頭が下がる思いでおりますが。
ただこの際の「配慮」は、「男女差別」によるものから来ているのですよね。スタントマンの認知度どうこう、というより、女性のスタントは、マンではなくウーマンと呼ぶべきではないのか、という。論点はそこなのです。
私正直、この拘りがいつ頃、どこから、どういう風に浸透したのか知らないんです。だって未だにあるところでは全く気にせず、「スタントマンのひと~」って呼ばれたり、「スタント、ウーマンの大島さんですよね、」って配慮されて言われたり。。。未だに決まりはなくてバラバラなので…。個人的にはじゃあもう別にスタントの人~とかでよくない…?とは思います…。
(ジャパングリッシュ、なんて言葉があるくらいですから、日本人が横文字、英語にちょっと弱いのも原因にあるかも?)

そして多分私が特に気にしていない理由のひとつが、「海外だとほぼ使わない」からなんですよね。(もちろんニュースの記事とかでたまに見ますがスタントマン、ウーマン…。絶対使わないというわけじゃないよ。)
では何と呼ぶのか。「スタントパフォーマー」です。はい、ということでそもそも関係ないんですね、男女差別とか。そもそも個人としてみてくれる。海外のそういうところに、今まで何度も救われた気がします。そして、海外が好きな理由のひとつかも。(=日本が嫌いとか悪いとかでは無い。とはっきり書いておかないとまた誤解を生みそう。)
そしてたぶん、海外の方が人種差別とか男女差別とか色々うるさくて厳しいからじゃないでしょうか。だからそこら辺がかなりはっきりとしている。私のことを海外で誰かが「ヘイそこのスタントマン!」なんて呼んだら即、法廷ものでしょうからね(笑)

あとは海外で特別なものだと「スタンティ」ですねこれはよく使います。英語表記だと「stunty」(個人)「stunties」(複数) 
「スタントマン達ってさあ~」とか「うちらってさあ~」とか「あのひとってさあ~」みたいな意味合いで、「スタンティってさあ~」てな感じで使います。初めて聞いたのはカナダでした。私の友人のスタントマン(カナダ人、オーストラリア人)がみんな使ってたのを見て、使うようになりました。アメリカのコーディネーター(アクション監督)の友人もこの間使ってましたね。ヨーロッパでもよく聞きます。特に他の部署さんから呼ばれますね。「ヘイそこのスタンティ。」みたいな感じで。


既に長くなってしまったんですけど、もうここら辺で切るべき?
まだ読める?がんばって!(?)文章なんて書いたことないからどれくらいの記事がちょうどいい長さなのかわかんないです、教えてください。(全投げ)

次に「吹き替え」です。こちらも業界ではよく使われます。
これは嘘のようで本当の話なんですが、昔、私の知人に参加した作品について問われ、「いや、これは吹き替えだったんだけど…」と伝えた所、「えっ声優もやってたの?!すごいね?!」と言われたことがあります。(本当です)(本当と書いてマジと読みます。)
実はこの勘違い、過去三回くらいあります。マジマジのマジです。ほんとに。
まあ特に声優業が発展している日本国だから、というのもあるかもしれませんが、私としてはその時むしろ気を使って、(スタントじゃわかりづらいかな…)と気を回して言ったくらいの勢いだったのでマジでびびりました。むしろ誤解を生んだ。
あ、そうか、業界関係ない人からするとそう伝わるんだなって、反省してあまり普段使わなくなった単語でもあります。でも撮影現場だと結構使うよ~。「身体を使って、俳優さんの吹き替え」をしているので吹き替えです。


はい次、「ダブル」これね、海外から来てると思うんですけど、どうだろ?英語からじゃないかな。海外では、「誰か固定の役、役者の吹き替えをする人」を「スタントダブル」と呼びます。それが短くなって来たんじゃないかなあ。日本だと特定のアクション監督が使うかな~?くらいですほぼ聞かない。海外だとほぼ毎度使ってます。
現場に初めて行って、スタントであろう人に「アーユースタンツ?」って聞いて、「アイアムスタントダブル」って返されると、(ほあ~役者のスタントだ~カッケエ~スゲエ~はえ~(知能指数減少顔))ってなります。
海外だと、スタントダブル=結構いい役どころ&レギュラーってことを表すに近いので。(レギュラーで撮影に入る意味とか、コアチーム、メインユニット、なんてのの意味もまた別の記事で話しますね!)
最初から最後までそのシーンに関わったり、役者さんと撮影前に一緒に練習したり、台本読ましてもらえたりだとか、すごーーく大雑把に言うとそんな感じの違いがあります。あと給料めっちゃ違う。


はい!どんどん行くよ!次!「絡み」
これスタントマン全体を指すか、っていうと絶妙なんですけど、いわゆる、「役者、俳優の周りで戦っている人」や、「何かしら役者に接触があるスタントマン」になります。さきほど話した「役者さんの吹き替え」をやっている方々はこれの内に入りません。「役者にからんでいく」から絡みって呼ばれるようになったのかしら…起原はまるでわからないですね、すみません。確実に時代劇レベルの頃の話だと思います。「切られ役」なんて言葉の方々もこれに当てはまると思います。「おい!カラミ!」って現場でアクション監督が良く叫んでます。ヒーローもののショッカー的なやつもこう呼ばれますね。

「アクション部」
これも日本でしか使われない言葉ですね。主に、その現場でスタントをする人たちの全体を通して呼ぶときに使われます。ADさんたちに呼ばれる時がよくこれですね。「アクション部さーんおねがいしまーす!」とか呼ばれます。たまに自分達でも言ったりもしますが。「あ、どうもアクション部です~」って。特に初めて現場に入るときとか、お互いに「誰?」「どこの部署?」って不思議な空気が流れるので。(笑)
あとは役者さん、監督とかとご挨拶するときとか「アクション部の大島です。」って言いますね。なぜ「スタント部」っでないのかは永遠の謎


はい最後、「スーツアクター」これね~そうなの~ほんとにねえ~このね~(困惑顔)
これあの、この業界人の中で「スーツアクターをスタントマンと呼ぶか戦争」ってすごい根深いと思うんですよ、私。
めちゃくちゃ触れ辛いじゃん?やばい。(笑)まあ誰も触れたがらないから触れてくけど(笑)これね、この論題、根深すぎるんで、これだけで一つの別の記事にさせてください。(笑)なんのことかさっぱりだと思うけど、これ本当に結構水面下で戦ってる問題なんです実は(笑)暗黙の了解になってるとも言う…。
でもこれだけは言っておくよ。私個人の見解だとスーツアクターもスタントマン。

(…だって海外だとひとくくりでそうだから。)(そこかよ)

いやでも本当にここで一纏めにしちゃうとマジで戦争になるので今度詳しく記事にさせてください、そこんとこ、マジで。みんな怒んないで、どうどう。(笑) また別記事にて。



ということで今回はここらへんで。
これ以外に聞いたことある、とかこれはなんて意味ですかとかも聞かれたら答えますし調べますのでお気軽にどうぞ。私が忘れてるものもありそうなので。


暇つぶしくらいにはなったかな?

じゃあの































(スタントと呼ぶか、スタントパフォーマーと呼ぶか、スタントマンが正しいのか、スタントウーマンと呼ぶのがいいのか論争は今度書かせて下さい。ここでは一番楽なのでスタンティで。)

気が向いたらサポート頂けると、全てが私の励みになります。ありがとうございます。私の経験したことが、少しでも貴方の心に響いていたらなと思います。