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「頑張る」って楽しい   57歳の筋トレ

筋トレを始めて数ヶ月。
私にしては三日坊主にならなかっただけでも自分自身を褒めたい気持ちだ。

ただ、筋トレの知識がほとんどない私は自己流でトレーニングを続けているだけではしっかりと筋肉に効かせたトレーニングが出来ていないのではないかと感じるようになってきていた。

やらないよりはマシかな?という程度のマンネリな感じと、まぁリフレッシュできるし、この年齢で無理する必要もないかーと自分を納得させていた部分も大きい。

元来怠け者の私は1人のトレーニングではそこまで自分を追い込むことができずにいたし、
「行って後悔することはないから行ってきな!」といつも背中を押してくれていた息子も社会人となり家を出てしまった為、最近では何となくジムに行くのが億劫になっていたのが正直なところだ。

そんなある日、いつものようにトレーニングをしているとパーソナルトレーナーに声をかけられた。
今月末までキャンペーン中とのことで1回の料金で3回お試しでトレーニングが受けられるというのだ。
今までもパーソナルトレーニングを受けてみたいとは考えていたのだが、どのトレーナーを選んだらよいかとか、金額もなかなかのもので今の自分に必要な投資か?などなど長い間躊躇していた。
タイミングよく声をかけられたのと、そのトレーナーが嫌な感じではなかったので思い切って乗ってみることにした。


初回からちょっと緊張気味の私にトレーナーは終始とても丁寧に指導してくれる。
息子と変わらない年頃の若いトレーナーだが私の陳腐な質問にも誠実に答えてくれるし、苦しいトレーニングも前向きな言葉で私の気持ちを盛り上げてくれる。
お陰で今まて使ったことのないマシーンにチャレンジしたり負荷をかけてのトレーニングは新鮮で楽しかった。
何よりこんなにフラフラになるまで頑張れた自分が嬉しくて達成感でいっぱいだった。
帰り道、これまで味わったことのない疲労感に襲われたがそれすら心地よかった。

こうしてお試しトレーニング3回を終える頃には「もっと続けたい!」と思うようになり私は「お客さん」になったのだ。


だがトレーニングを何度か重ねると私はある事に気付かされた。

「言われたことが出来ない自分」だ。

特別難しいことを言われているわけではないのにトレーナーに言われたことが出来ないのだ。

「膝を中に入れないで〜」

「胸張って〜」

「息止めないで〜」

「肩上げない〜」

「ゆっくり〜」

「お腹の力を抜かない〜」

1つ言われると1つ忘れて、また同じこと言われて、、、の繰り返しで、どこの筋肉に効かせるのか意識する余裕もなくなってしまう。
先週言われたことなんてすっかり忘れてしまいまた1から教えてもらう始末だ。

私が82歳の母に何かを教えるときの、なかなか理解できない母と自分が重なってショックだった。

それでもトレーナーは仕事なので常に笑顔で優しく何度も何度も同じことを繰り返し言ってくれる。

時々は「今の!今のはすごくうまいですよー!」
「さっきの8回目のは完璧です!」
なんて一生懸命に良いところを探して全力で褒めてくれるのだ。

「僕のお客さんで70歳の方がいますが、その方も確実に筋肉がついてきていますから頑張りましょう!」なんて励まされながら57歳のおばちゃんは今日も一生懸命にトレーニングする。

『筋力も脳も衰えてる自分を潔く受け入れて、
謙虚に真面目にトレーニングに臨むべし!
継続は力なり!
コツコツと地道に今出来ることをやる!』
と、自分に言い聞かせることが習慣になった。

私の筋トレの目的は健康な体づくりだ。
60歳を前にして、明るく楽しく美しく歳を重ねる為のトレーニングなのだ。

トレーナーは常に怪我をしないような体の使い方を意識して指導してくれるし、無理し過ぎない絶妙な程度で負荷を調節して筋肉量を増やすことができているので安心してトレーニンに臨むことができる。
このままもう少しパーソナルトレーニングを続けてみよう。

先日、カーリングのオリンピック選手がボディメイクコンテストに出場したニュースを見て、
その筋肉美に度肝を抜かれた。
もちろんあんな風には変身できないけど、自分なりの良い体づくりを目指して努力しようと57歳の私も刺激を受けた。

きっとまだまだ行ける!!

久しぶりに「努力する」ってちょっとワクワクするな。

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