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Société/社会 「パリでアジア人への差別行為が頻発」


アジア人に対する暴力の訴えにより、検察の調査が開始されました。
新型コロナウィルスの責任は中国にあると非難し、再ロックダウンの前後にアジア系の人々に対する憎悪の言葉や、中国人を襲うよう呼びかけるメッセージがSNS上で発信されました。(フランスの新聞Le Monde 01/11/2020から抜粋と翻訳)

メッセージの内容
「もう漫画はやめて、これからは犬を食べるつり目の黄色アジア人を狩ろう、絶対に許さない。」

「フランスの全ての黒人とアラブ人は、道ですれ違う全ての中国人を襲え」

これ以上に酷い書き込みや映像が拡散されましたが、検察当局の取り締まりによって、すぐに削除されたようです。

実際に私も、殴られたばかりのアジア系フラン人青年が痛みを抑えながら、アジア人たちに用心するよう呼びかけている映像をツイッターで見ました。

コロナ禍や連続するテロにより、フランス社会におけるストレスや不安感が全体的に増していることから、その捌け口としてアジア人への中傷と差別にいたっていると言われています。


            Haruのフィールドワーク

アジア人は勤勉でおとなしい。そんなイメージの強いアジア人にいついて、フランス人はよく、Ils nous derangent jamais(彼らは私たち(フランス人)に迷惑をかけない)と言うのを耳にする。

中国系をはじめとするアジア人は、コミュニティ同士情報を流通しながら、パリでも商売を繁盛させ、子供たちは学校でも比較的良い子の方に属していることが多い。

なぜ今になって「アジア狩り」と名がつくほどに、アジア人への嫉妬や憎しみが表面化してきているのか。コロナ禍の不安とストレスの捌け口の他に、アジア人観光客の減少により、スリができる対象がいなくなったせいでもあると考えられる。アジア人が襲われる時、必ずと言っていいほどバッグやお財布が同時に盗まれます。

私が働くギャラリー・ラファイエットには、中国人やアジア人の販売員が全社員の半数を占めている。そのため、観光客のいない春ごろから、退勤時にメトロやデパート付近でスリにあう事件が多発しているのです。

働き者のアジア人=金持ちのイメージが強いため、パリ在住のアジア人やアジア系フランス人が標的とされている。実は私も、外出禁止が解除された6月に、職場からメトロに乗る際にIphone11を盗まれてしまったのです。(泣)私の他にも、何人もの同僚がスリにあいそうになったり、スリにあってる人を見かけています。

コロナ禍が収まったら経済も回復し、アジア人差別や暴行もなくなるのだろうか、という甘い考えは捨てて、普段おとなしいアジア人は差別反対を訴えていかなければ悪化するばかりでしょう。
自分の身は自分で守るしかない!  差別的行為からも、そして新型コロナウィルスからも…





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