【”もも”の空】
「みて、”もも”みたいにきれい」
そう言ったちびの頬も、隣に立つ長男のそれも、桃色に上気していた。
うっすらと染まる夕焼けを眺めながら、真っすぐに空を指さして笑う。小さな指先を眺めながら、私もつられて笑っていた。
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