心のありか

本日二つ目の詩を投稿いたします!
二つ目は散文詩でお送りいたします!



あなたの心はどこにある、私は喉の真下15センチ、時に喉の真上30センチ。
下では打ち鳴るルビーの流れが、上では内なる思いがビリビリ駆け巡る。喉ではその二つの心から抽出した気持ちが音になる、風を食み口から音を出す。それを声という。でもその声も時に偽物かもね。隠してるつもりかな、でも向こう側に透けて見えてるよ。
隠すならちゃんと隠さないと、
口では真実さながらに語っているけれど瞳の向こう側に本音が透けて見えてるよ。あなたはすりガラス。それに気づいた私はきっと自意識過剰なんだね。今のあなたの心は目の奥だね。

解説
喉の真下15センチはすなわち心臓、真上30センチはすなわち脳。二つとも人間の生命に欠けてはならない主要器官で時折「心」と表現される。「打ち鳴るルビー」とは拍動で送り出される血液である。「内なる思いがビリビリ駆け巡る」とは脳の解剖学的機能を表現しており、電気信号が脳の細胞を駆け巡ることにより思考が生まれるということである。それら二つの心から喉で音が出来、口から声が生まれる。しかし、その声も時に偽りを示すことがある。大抵そんな時は瞳の奥に本音が透けて見える気がするのだが、それは自意識過剰なだけかもしれない。そんな多様な「心のありか」を詠っている。

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