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なりたい自分になるってどういうこと?

コーチングの目的の一つは「その人がなりうる最高の自分になっていくことをサポートする」ということだと思います。「最高の自分」というのは、その人の「なりたい自分」あるいはその延長線上にあるものと考えています。

「なりたい自分になる」ということを説明するにあたって、『今の私をつくる本と著者』で書いた、久野和禎さんが「コンフォートゾーンの移行」を説明された図がとても分かりやすく、私の中では画期的に色々なことが説明できるようのなったので紹介します。

コンフォートゾーンの移行とは

まず、久野さんの説明を紹介します。

(認知科学コーチングの共通の説明だと思いますが)ゴールを達成する(なりたい自分になる)ということは、「コンフォートゾーンの移行」と言うことができます。コンフォートとは一般的には"快適"という意味ですが、認知科学では必ずしも快適とは限らず"慣れている"という意味で使われます。

図1

例えば、「お金持ちになる」という目標を持つ人、いると思うんですがこの場合に「お金持ちになった」状態は資産額がいくらになったということではない、ということなんです。仮に、5分前に私の銀行口座に10億円振り込まれていたとしても、私には何も変化がないどころか気づいてもいない、という状態で「お金持ちになった」とは言い難いわけです。「お金持ちになりたい」と思う人の「お金持ちになった状態」は人それぞれだと思いますが、銀行口座に10億円あるということではなく、「大きな家に住んでいる」「高価なものを身に着けている」「お金持ちの人たちと付き合っている」などといった「お金持ちになった状態」に慣れた時、そのゴールが達成されたと言えるということなのです。

認知科学コーチングでは、コンフォートゾーンをゴールとする状態に移行することでゴールを達成するという考え方をします。

私がなるほど!と思ったのはこの続きで、おそらく久野さんオリジナルの解説だと思うのですが、「別に、Aにいる人よりBにいる人の方が優れているとかそういうことではなく、どんな状態に慣れているかの違いでしかない」ということです。
というのも、世の中にはやった方がよさそうなこと(☆)というのはたくさんあるんです。(以下は久野さんの板書を再現したイメージです。)

図2

そう、やった方がよさそうなことって、全方位にあるんです!!!

(ここからは、私の解釈と考えです)
「なりたい自分」と「今の自分」がどんなことに慣れているかの違いでしかないこと、そして「その違いが何か」ということを把握していれば、(世の中にあふれる「やった方がよさそうなこと」に惑わされず)どんな行動をとればいいかが分かり、その行動を取ることで確実に「なりたい自分」に近づくことができるのです。

つまり、なりたい自分になっていく(コンフォートゾーンを動かす)というのは、こういうことなんです。

図4

とはいえ、一人では、なりたい自分が分からないとか、何から始めたらいいか分からないとか、分かっているけどできない、ということもあると思います。
(認知科学も含め)コーチングは、流派による手段の違いはあれど、コンフォートゾーンを「えいやっ」と一気に移動するためのサポートをするものと考えています。

合理性と無駄について

先日の「聴くBar2」でいただいたお題で「合理性と無駄について」というのがありました。「(小島春菜という人は)極めて合理的な人に見えるのに、なぜ、フラっとBar(Neriba)に立ち寄るのか?」と疑問に思ったとのことでした。

まだ出会って数か月で、ほんの1時間やそこらのムダも許さなそうと思われているとは・・・!
たしかに、子どもの時から当時SMAPが歌っていた「それじゃまた」という楽曲の「はずしてた ムダな努力は やっぱりムダだし」という歌詞が大好きでしたが。。

もう一度さっきの図で説明すると、やった方がよさそうなことが全方位にあると同時に、取るに足らなそうなこと(ムダっぽく見えること)というのも、全方位に、どこにでもあるんです。

図3

もうわかりますよね。私が今Aにいて、Bに行きたいと思っている時に、どれを選択するのが合理的でどれを選択するのが合理的でないか。そして、Neribaに行くことが、私にとってどういう位置にあるのか。

実はNeribaに行くことに意味があるだけでなく「フラっと行く」にも意味があるのですが、それはまた別の機会に書こうと思います。

余談ですが、クライアントさんが「やった方がよさそう」と挙げては「やっぱり違った」とやめる"やった方がよさそうに見える"ランキング第一位は「英語学習」です。(私調べ)
もちろん、それが本当に行きたい方向にあるケースもありますし、「やっぱり違った」と分かることも経験ではあるのですが、本当に多いので何か裏でもあるのかなと思っています。
実は、私自身にも身に覚えがあるので、機会があれば、自分自身の過去も含め、掘り下げてみようと思います。

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