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発達障害児の育児において夫に求めること

親の会に参加しているのはほとんどお母さん。ペアレントトレーニング講習会に行ってもお母さんばかり。スクールカウンセラーとの面談も、児童精神科へ行くのも、療育へ連れていくのもほとんどお母さん。

発達障害児の育児に関するほぼすべてをお母さんが引き受けているという家庭が多いのではないでしょうか?少なくとも私が見てきたかぎりではそうです。

お父さんはどこへ行った??

はい、お父さんは毎日毎日仕事ですよね。朝から晩(うちの場合は深夜)まで仕事。稼ぐのは男、育児は女。令和になってもこの役割分担となってしまっている夫婦は多いのではないでしょうか。若い世代の男性は違うのかな?うちのおっさん(50代)は、いまだこの役割分担以外を認めようとしません。

これを変えるには、日本の会社の悪しき長時間労働や残業文化や飲みニケーション文化を変えるとか、いろいろと大きな話になってくるのでそれはひとまずおいといて。

たとえ仕事が忙しくても、できる範囲で夫にこういうことをして欲しかった、ということを書きます。

これを読んで頑張ろう、と思う夫なら大丈夫なはず。

1、ちっとは発達障害の知識をインストールしようぜ。

発達ちゃんのお母さん、本当に勉強熱心な方が多い。いろんな本、ブログを読んで、いろんな機関につながって情報収集している。

ここの温度差が夫婦で違いすぎる。そして夫婦間での知識差は広がっていくばかり。本を置いておいても読んでくれない、なぜ私(母親)ばっかり……。という愚痴、よく聞きました。

なぜ、我が子のことなのに一緒に勉強してくれないのか?あくまでも我が夫の場合ですが、その理由を推測してみると…

・夫は興味のない本や話題は完全スルーの特性だから。

・忙しくて脳内の95%は仕事に振られているから。残り5%は自分の興味あること(大河ドラマとか)に使われているから。

・そもそも発達障害児の対応について必死に勉強するほど子の特性に追い詰められてないから。つまり圧倒的に育児する時間が少ないから。よって子どもも母親の方に懐いているし、母親に癇癪を起こす。

・育児<仕事という価値観が骨の髄まで染み込んでいるから(これはおそらく個人差、世代差が大きいと思います。でもうちの50代夫はこうです。)

母親は、興味がないとかあるとか、勉強するとかしないとか選択肢の話ではなく、我が子のために一生懸命になるわけですが、どうにも父親はそうはならないらしい。仕事で忙しいなんていうのはイマドキ母親だって一緒なわけよ。それでもやっている。

あのね、妻は一緒に考えて欲しいのですよ。

療育に通う通わない?どこの病院がいいのだろう?放課後デイはどうする?WISCの数値出たよ、できることはなんだろう……etc

一緒に考えて、相談に乗って欲しい。私の子どものことを考えて、と言っているのではありません。私たちの子どものことを考えて、と言っているのです。そのために、まず妻と同じように、基本的な知識をインストールしてください。

知識は本を読んだり、一緒に病院やカウンセリングへ行って専門家に聞いたり。それから、「発達障害児の母親の気持ち」も勉強してください。

ぜひ、ツィッターやブログ等でお母さんたちの気持ちを読んでください。

2、妻の愚痴を聞く、そして評価する

仕事でクタクタになって帰ってきて、そこから妻の愚痴が始まったらきつい。たまには明るい話無いのかよ?こっちは家族のために働いて疲れてんだぞ?育児なんてみんなやっていることだろうが。

って思うかもしれないけれど、やっぱり愚痴や大変だったことは聞いてさらに「受け止めて」欲しかった。

聞いてもらえるだけであー完全にスッキリ!なんてことは無いけれど、それでも聞いてもらえると気持ちがラクになる。特に専業主婦でほとんど他人との会話もなく、また外からの評価も得られない状況だと夫がすべてなんです。

家事育児の何がつらいかって、やってもやっても評価が得られないことだと思う。仕事なら他人から「よくやったね」とか「いいアイディアだね」とか、評価が得られることもあるけどそれもない。褒められなくても仕事なら「お給料」という見返りがあってやっていけるけどそれもない。

だから、せめて夫が話を聞いてそして一言「よくやっているね」と言ってあげて欲しい。

3、やっぱり家事&育児は一緒にやってください。

同じ空間にいるのに、てんやわんやしているのが妻だけ、という状況、本当に殺意湧きます。どう動けばいいか分からなかったら、「今俺はどう動けばいい?」と聞いてください。教えるから。スマホなんかいじってんじゃないよ!

4、やっぱり離婚は避けた方がいいと思うのです

今、離婚協議中の私ですが、できることなら子どものためにも離婚は避けたかったというのが本音です。発達ちゃんを一人で育てる大変さ、金銭的な問題等々の面でもそうなのですが、やっぱり一度は愛した者同士じゃないですか。協力しあって家庭を築きたかった、という思いは捨てきれません。

私にも多々反省すべき点はあります。ですが、上記のことをしてくれる、とかこちら側の「して欲しい」という気持ちを聞こうとする姿勢は欲しかった。

本当に本当に仕事が忙しい、仕事ですごいプレッシャーを抱えている、という夫の状況も理解していました。でもそれを考えても発達障害児を一人で育てていくということは難しかったし、難しいから私にも余裕が無くなって夫に優しくできず、関係は悪化していきました。

結局、それによって一番被害を受けたのは子どもです。余裕をなくした私は時に娘に手をあげたこともあったし、夫婦仲良く協力して生きていく姿を見せてあげられなかったこともかわいそうでした。

いろいろと後悔は尽きませんが、それでも今できることをやっていくしかない、稼ぐ力をつけて子どもを育て上げることが一番必要なこと、と思いながらの毎日です。



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