おかあさんラジオvol.116 「イヤイヤ期に学んだ、コミュニケーションの極意」

こんにちは。シンガーソングライターの山口春奈です。

おかあさんラジオ • A podcast on Spotify for Podcasters

「おかあさんラジオ」は、
子育てに関わる大人たちが子どもの気持ちに寄り添い、
共に感じ、共に日々を楽しく過ごしていくために、
今日からできるちょっとしたヒントやエピソードをお届けしています。

116回目の今日は「イヤイヤ期に学んだ、コミュニケーションの極意」というテーマでお届けしたいと思います。

イヤイヤ期。

名前からして、怯みます。笑

でも、私は子どものイヤイヤ期、大変だったけど、
この時に子どもたちから学んだことが今の私の子育ての軸になっています。

我が家の子どもたちもこの時期、

靴を履くのもイヤ
ご飯を食べるのもイヤ
着替えるのもイヤ
そしてまたその逆もイヤ

要は、全部イヤ！！

でした。何を言っても。

そして、初めての子の時は、
あまりにも「イヤ」と否定ばかりされすぎて、
勝手に自分のことを否定されているような気持ちになってしまって…。

自己肯定感がとても低かった私は、
この「イヤ」という言葉のジャブに気持ちがやられかけていました。

もし、今そんな時期真っ最中のお母さんがいたら、
どうかその「イヤ」をそこまで間に受けないでほしいなと思います。

私はこのままでは自分の心が折れてしまう…というギリギリのところで、
この時期の「イヤ」は、心からの「否定」ではないことを知りました。

今、私はイヤイヤ期をこんなふうに考えています。

イヤイヤ期は、これまではなんでも周りの言われるがままだった子どもが、
「自分」という存在に少しずつ目覚め始めて、
「イヤ」という言葉を通して、他人と自分の輪郭を確かめ始めている、成長の過程の一つ。

子どもたちは「お母さんが嫌いになっている」わけではないんです。
おかあさんを責めたいわけでも、否定したいわけでもないんです。

子どもたちは「イヤイヤ」ばっかり言っていますが、

心の奥は、いつもと変わらず、お母さんが大好きなんです。
お母さんに受け入れて欲しいんです。

これが、一番重要な子どもたちの真ん中にある気持ちなのだと
気づいた時、私の心も整理できるようになってきたし、
子どもにもゆとりを持って接していけるようになりました。

それからは、子どもたちが「イヤ」と言う時に
こんな風にやり取りするように心がけていました。

子「おくつはきたくない！」

母「そっかぁ、〇〇はお靴はきたくないんだね〜〜〜〜。
そっかそっか〜〜〜」

とにかく、子どもの「イヤなんだ〜！」と言う気持ちを
がっしりと、抱きしめること。

もちろん、靴は履いて欲しいんですけど、
「履きたくない！」の後に、「履きなさい！」で
畳み掛けたところで、うまくいくことはありません。

一番大切なことは、

靴を履きたくないその子を受け止めてあげること。

子どもたちは、口には出しませんし、自覚もないかもしれませんが、
「イヤ」と言っている自分を受け止めてほしいんだと思うんです。

だから、どれだけ無理な駄々をこねてきても、
まずは、その子が「イヤ」と思っている気持ちを
こちらがそっくりそのまま言葉にして、またその子に戻してあげました。

そうすると、子どもなりに

「あ、分かってもらえた」
「受け止めてもらえた」

と感じてくれるのか、寝っ転がって地団駄踏み出すようなことは
ほぼありませんでした。
（あ、聞いてくれないこともありましたよ。笑）

それに、子どもの気持ちをしっかりと受け止める、というポイントさえ押さえたら、子どもの言いなりにはならなくて大丈夫だと私は思っています。

公園で帰る時間になっても「帰りたくない」
それでいつまでも延々と公園にいるわけにはいきません。
そう言う時は、私は

「そうだね〜帰りたくないねぇ、もっと遊びたいねぇ、また明日遊ぼうね」

と気持ちは受け止めつつ、淡々と抱っこして連れて帰っていました。

「愛している」と言うことを伝えるのは、
単に「言いなりになる」ことで伝えられる訳ではありません。
愛しているからこそ、厳しさも必要だし、
だからと言って、厳しさは単なる押し付けであってはいけません。

イヤイヤ期は私に「人を愛する」ということはどういうことか、
という大きなテーマを与えてくれたように思います。

イヤイヤ期というのは、本当に親子の数だけ色々な
ドラマが繰り広げられると思います。

けれど、だからこそ、時間をかけてじんわりその時間の
重みや意味、というものがわかってくるのではないのかな、と思います。

イヤイヤ期、大変ですが子どもとの絆を深める絶好のチャンスでもあります。ぜひ、ぼちぼちやっていきましょう！

子どもたちがイヤイヤ期の時に、書いた曲です。
よかったらこちらも聴いてみてくださいね

山口春奈

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