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私の推し画家vol.11(塩川髙敏)


そもそものきっかけ

今回からは、現代作家を取り上げようと思います。一回目は知人からいきたいと思います。
私がしまなみ海道を知るきっかけとなった方です。2000年から尾道市立大学の設立に携わり2001年に教授に就任され、2011年には副学長になられましたが残念な事に2017年に亡くなられました。享年69歳。2018年10月20日から12月9日まで尾道市立大学美術館と尾道市立大学サテライトスタジオ、
なかた美術館の3ヶ所を使って大々的に追悼展(「浮游ー塩川髙敏展ー」)が催され、それを観に初めて尾道に足を踏み入れたという次第です。その期間だけは尾道の町が塩川さんの作品で溢れかえった感動的な展覧会でした。

生い立ち


1948年 長野県小諸市に生まれる。
1973年 東京芸術大学大学院美術研究科油画専攻修了
1974年 東京芸術大学油絵科助手(~1977年)
1979年 国展新人賞受賞(以後2017年まで毎年出品)
1981年 国展会友推挙
1983年 国展会友優作賞受賞
1985年 国展会員推挙
1986年 神奈川県展 神奈川県立近代美術館賞受賞
1991年 安井賞展入選
1992年 安井賞展入選  
1993年 東京セントラル絵画館にて個展
2000年 尾道市立大学の設立に携わる。
2001年 尾道市立大学教授就任
2002年 日本橋高島屋にて個展、大阪に巡回
2006年 なかた美術館にて個展開催  尾道市立大学美術学科長になる。
2010年 日本橋高島屋にて「個の原点」展、大阪、名古屋に巡回(~2014)        
2011年 尾道市立大学副学長になる。
2014年 日本橋高島屋にて「個の地平」展、大阪、京都、名古屋に巡回
2017年 大腸がんの為、逝去

塩川髙敏作品集及び2018年「塩川髙敏展-浮游-」リーフレットより抜粋

そうそうたる立派な略歴ですが、ご本人は全然エリートっぽくなくて真面目で気さくな方だったようです。

作品

「記憶された風景」油彩、キャンバス 1983年 194x162㎝
第57回国展 国画会友優作賞受賞
「浮游」油彩、キャンバス 1993年 194x259㎝
第67回国展、東京セントラル絵画館個展出品作

水の中を、それこそ浮游しているイメージで描かれた作品で、その後シリーズ化されています。最後の浮游はこちら↓

「浮游-17」油彩、キャンバス 2017年 162x162cm
第91回国展出品作

2002年に日本橋高島屋にて「塩川高敏展ー尾道を描くー」という個展を開催しますが、この頃から画風の違う作品を描くようになります。

「水道の夜明け」油彩、キャンバス 2002年 130.4x194.0㎝

尾道愛の詰まった数々の作品を残しました。遺骨の一部はご遺族によって、瀬戸内海上島諸島の百貫島近海に散骨されたそうです。
サイクリング途上の因島大橋からも百貫島を見れたので、手を合わせました。

サイクリングスペースから見える百貫島
タイトル画像はSOTOdayよりお借りしました

「塩川高敏展ー尾道を愛した画家ー」関東地方でも是非開催して欲しいです。あの感動をもう一度!

(註)作品図版はすべてご遺族の了解を取って掲載されています。        






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