国立映画アーカイブ 現在
うん十年ぶりに、京橋の国立映画アーカイブに行って来ました。
昔行った時の回想は以前書きましたが↓今回はなんとご招待されて行ったのです。
何でも古い磁気テープの映画をデジタルファイル化する資金を集めるのにクラウドファンディングを立ち上げて、それに一万円寄付しただけなのに展示室の年間パスポートは送られてくるわ、今回のご招待はあるわの高待遇の返礼を受けたのです。磁気テープの映画というのが過去の日本の映画監督をインタビューした「わが映画人生」というドキュメンタリー映画で、その中でも要望の多かった黒澤明とマキノ雅裕、本多猪四郎の3篇を見せてくれるというのです。私は都合上7月31日の11時半から2時間の黒澤明を大島渚がインタビューした「わが映画人生」を鑑賞してきました。
印象的だったのは黒澤監督が脚本を非常に重視していて、若い監督志望者に
自分で脚本を書くように薦めていた事でした。まさに名画は脚本からといった感じで、現在7階の展示室で「脚本家 黒澤明」という展覧会をやっていますので、ぜひ興味のある方はご覧ください。(~11月27日迄)
いやあ、でもここで(建物は建て替わりましたが)昔アラン・レネ監督の
「去年マリエンバードで」などを観た事などが思い出されます。
この映画の主演女優デルフィーヌ・セイリグの衣装はココ・シャネルが担当していたそうで、その衣装が見られるかと思い、今三菱一号館美術館で開催されている「ガブリエル・シャネル」展までわざわざ出向いたのですが、ハズレました。
これに関しては饒舌館長のブログに興味深い記事が載っています。饒舌館長のお友達の佐藤康宏先生が「去年マリエンバードで」の大ファンでシャネル展を薦めてくださったんだそうです。あの葛蛇玉の研究者の佐藤康宏先生が去マリ好きだったなんて、趣味が合いますねえ!
それに比べて饒舌館長の方は、難解な映画が苦手なようで笑えますが、去マリは何と言っても私にとって一度観たら忘れられない映画なんです。高校生の時に一度観ただけですが、あの西洋の幾何学式庭園を白い(白黒映画だからか?)シャネルの衣装を着て歩くデルフィーヌ・セイリグの姿が今でも目に浮かぶのです。
忘れられない映画と言えば最近観た早川千絵監督の「PLAN75」も素晴らしい映画でした!これについては、また今度書きます。