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葛 蛇玉 その後
以前、押し画家シリーズVol.2で取り上げた葛蛇玉ですが、その後の研究成果を見つけました。日本美術史の碩学、佐藤康宏先生の新刊本の第16章「蛇玉山人のこと」に載っていました。図書館から重い本を借りてきた甲斐があったというものです。前回参照した2004年版の今橋理子先生の本では4点しか作品がないということでしたが、それから18年経って12点となり8点増えました。
掲載されているのは以下の通りです。
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![](https://assets.st-note.com/img/1655423042058-TR0yLUWUjA.jpg?width=800)
手前の後ろ向きで椅子に座っているのが蛇玉本人らしい。顔は分かりません。
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図版が掲載されているのは、以上の8点でこれに代表作「雪夜梅鴉松兎図」を入れて9点(3点足りないけど…)となります。この代表作の題名も今橋先生の本では「雪夜松兎梅鴉図屛風」と鴉と兎が逆になっていてややこしい。そして「プライスコレクション、若冲と江戸絵画」展のカタログと小学館の日本美術全集に載った題名は「雪中松に兎・梅に鴉図屛風」なので益々分かりにくい。統一してくれ!
それにしても、鯉を得意として鯉翁と呼ばれた蛇玉は何故全然違うモチーフを選んだのか、類似品がないだけに謎は深まります。
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そして、同時代を生きた與謝蕪村「鳶鴉図屛風」の登場にはしてやったりです。蕪村はやっぱりこの作品を見ていた可能性が高いそうです。前回の私の気付きは間違ってはいなかった!これは今に始まった事ではなく前から指摘されていた事であるらしいけど、私としては何も知らなかったので見る目ありと自画自賛させていただきます😁
雪夜を描いた事といい、木の幹の黒点といいどう見ても似てますよね。
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こうなったら、東山 魁夷の「年暮る」は蕪村の「夜色楼台図」の影響を受けているというのもありかしら?
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