見出し画像

モテないおばさんが結婚に至るまでを書きたい4

恐れていた展開が来た。メールのやりとりをしている美容師さんから会いませんかの死の宣告。向こうはメールでは当たり障りのない大人の対応をしている私を美化しまくっているに1500点。更に倍率ドン、はらたいらさんに3000点。

こんなクイズダービーネタが出てくるような昭和満載陰キャぽっちゃりおばさん(処女)が美容師メンズと会える訳がない。誘われたことを紹介者である同僚に相談すると「せっかく会いたいっていってきてくれてるんだからいいじゃん!じゃ私も一緒に行くよ」と心強い援軍。根本的な解決(私がブスな件)にはなってないが二人きりで会うのよりはお互いいいだろう。悪くないだろう。日取りを決め、決戦の日まであと数日というところで件の同僚が仕事で行けなくなるハプニング!オウポカホンタス!!いや、むしろラッキー!!!神は我を見離さなかった!!

「残念ですが今回は中止にしましょう本当に残念ですが」(満面の笑み)と美容師さんにメールすると

「僕は二人でも大丈夫なんでせっかくだから会いましょう☺️」

つ、強ええええええ!!!!こいつぁつええええ!なんてつええハートなんだ!震えるぞハート!燃え尽きるほどヒート!!

私が同じ断られ方をしたら「あ、そんな嘘までついて会いたくないんですねわかります。二度と連絡しません申し訳ありません生まれてきてすみませんでした」とスマホを床に置いてメッカの方向に土下座するのに。

ここまで言われて会いたくないというのは相手にも紹介者の同僚にも失礼だ、一度、一度でいいんだ。一度我慢すれば終わる関係だ。実際会えば相手の夢も粉々に砕けて覚めて終わる。逆に考えれば一度我慢すれば楽になる。

腹を括ることにした。

この時点で既に1月末、メールのやりとりを始めて早1ヶ月、私が相手の知ってることといえば

名前、斎藤さん(仮名) 年齢35歳 職業、美容師 小型犬を飼っている お酒が大好き

共通点がひとつもない。私は猫を飼っているので唯一動物好きなことくらいか。

ここでふと夏に会った公務員のナイアガラの男性を思い出した。

そうだ、斎藤さんもモテの塊である美容師という職業なのに私(アラフォーぽっちゃり陰キャオタクおばさん)を紹介されるということはそういうことなのかもしれない。内面か外見か何かに問題があるのかもしれない。

そうだ、きっとそうだ、そう思って気を楽にしようと思ったがやはり地味を地で生きている私は美容師という職業に恐怖を感じ胃が痛いまま当日を迎えた。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?