モテないおばさんが結婚に至るまでを書きたい3
夏に公務員の方をお断りし、季節は冬になった。よくクリスマスは恋人が欲しい!人肌恋しい!とか言うが39年間一人だと恋人どころか人肌の温度もわからない。寒い日に暖を取れるのだから50度くらい?などと疑問に思っても口にしたら「やべえよこいつ冗談だか本気だかわかんねえ」と只でさえ少ない知人が離れていきそうで誰にも言えなかった。
そんな12月職場の年上の同僚から紹介したい人がいると話をされた。夏のナイアガラの汗の人を思い出し「いや、もう紹介とかいいんです。39歳を紹介される相手も可哀想だし私一人で大丈夫なんで」と断ると「その人若いけど年上好きだから大丈夫!相手にメアド教えるからメール来たらしてみて!」と元気よく言われた。
年上が好きと言っても39歳ってちゃんと言ったのか、そして私のぽっちゃりクリーチャー具合を言ったのか、処女は誰にも伝えてないが溢れだすモテない臭を言ったのか言いたいことはたくさんあったが一番知りたいのは相手の職業だ。
私はブスでのろまな亀だが(notスチュワーデス物語)男性に譲れない点がいくつかある
煙草を吸わない、ギャンブルをしない、真っ当な仕事をしている
この三点だけは譲れない。レイアースくらい譲れない願いだ。
後は茶髪でなく黒髪、短髪、パーマなんて論外、身長は私より5センチ以上高い、ほどよく鍛えてると尚良し、没頭できる趣味がある、などなどブス処女アラフォーにあるまじき高望みだった。
いやむしろモテないからこそ理想が高くなるのだ。(開き直り)
そして相手の職業を聞くと
「私の行きつけの美容室の美容師さんだよ、優しくてかっこいいよりかわいい感じだよ」
フリーズした。お前は何を言ってるんだ?状態だった。美容師と言えばチャラくイケメンであらゆる美女を食いまくる(偏見)超ド級のリア充陽キャ職業。
そして私は毎日地味な仕事で人々のお世話をさせていただくディズニーとゲームが癒しの地味ブスアラフォーぽっちゃり陰キャおばさん。(書いてて悲しくなってきた)
「いや、無理ですよ私なんかを紹介されたらその美容師さんに失礼ですよ!貴女がお店に行きずらくなりますよ」と必至になって同僚に詰め寄ったが「大丈夫!絶対合うよ!わかるもん!」と何の根拠もなく同僚は言いはなった。
途方に暮れたが私はその同僚を尊敬してるのであまり無下にするのも失礼だ、メールするくらいならまあいいか、顔も見えないし。とメールのやりとりだけ開始した。
ありふれた内容のメールだった。「初めまして」から数日「仕事いってきます」「今日も疲れました」などお互い淡々としており興味がないのがアリアリアリアリアリーヴェデルチだった。私はメールも電話も苦手だし夜勤のある仕事なのもあり数日返事をしないのなんてざらだった。ZARAだった。
そんな事務的な感情のないメールを1ヶ月ほど続けたある日向こうが「会いませんか?」とメールで言ってきたのが年末だった。
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