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児童文学×胸キュン

本日9/28『25センチの恋とヒミツ』(偕成社)が発売となりました📖💞✨

イラストは「ぼくのまつり縫い」シリーズに引き続きで井田千秋様。
超絶かわいい表紙を描いていただけて最高です! 挿絵もたくさんです!

■あらすじ

きみのヒミツを知って、恋がはじまる
最高にキュンキュンするラブストーリー!

少女漫画のヒーローにあこがれるコータとクールに見えて、かわいいものが好きな優衣。ふとしたことから、おたがいのヒミツを知った2人はしだいに、相手を意識するようになって……!

なりたい自分と現実のギャップに悩むすべてのひとに贈る最高のラブストーリー!

偕成社公式サイトより

■恋愛ものはたくさん書いてきたけども

私の著書は9割近くが恋愛ものです。これはひとえに最初に縁があったライト文芸・児童文庫レーベルで恋愛ものを強く要望された結果、自分の作風にも合っており、その後の仕事にもつながったからです。
胸キュンも、カッコいい男子も書くのは好きです。

そんな私は、商業デビュー前後でイケメンの研究のために乙女ゲームや女子向けソシャゲに手を出した結果沼に落ちたのですが、その手を出したきっかけが、最初に縁があった2社両方に初回の打ちあわせで「イケメンを書いてください」と強く要望されたからなのでした。
エンタメ系恋愛ものは胸キュンはもちろん、イケメンが必須要素。

なお、私自身もイケメン役者育成ゲームにハマっているくらいだし、イケメンを書くこと自体はやぶさかではないですしとっても楽しいです。
楽しいのですけれども。

それだけでいいのか、という気持ちも頭の片すみにずっとあり。
そんなときに書いたのが、この『25センチの恋とヒミツ』です。

■イケメンじゃなくてもいいよね

今作の主人公は、身長が低いことを気にしている洸太と、逆に高身長であるためカッコいいキャラにされがちな優衣の二人です。

エンタメレーベルでもやれなくはない設定ですが、現状、エンタメレーベルの恋愛ものでは挿絵や表紙の見映えがとても大事なので、やっぱり企画を通しにくい設定だと思います。
そんな設定だからこそ書けるものを考えて、偕成社さんだから出せるようなテーマ性もある作品になったと思います。

王子さまはお姫さまより背が高い?
少女マンガのヒーローはイケメン?

そんなよく目にする普通について、どこにでもいそうな中学生の、けっしてイケメンではない洸太が考えていきます。こういう「それってふつう?」を考えるのが今作のテーマ。身近なマイクロアグレッションについて、考えるきっかけになったら嬉しいです。

■でも胸キュンは満載です

とはいえ、真面目なだけの話を書いても面白くないし、恋愛ものなのに胸キュンがないお話なんて個人的にはナイので。

今作も胸キュンは山盛りてんこ盛りです!

胸キュンそのものって、イケメンかどうかには関係ないものなんですよね。あとやっぱ胸キュンできるお話って単純に楽しいじゃないですか。楽しく読めてためになったら最高ですよね!

あと、今作では胸キュンしつつ、エンタメでは書きにくかった「同意」についてもしっかり書きました。少女マンガあるある展開、自分もよく多用するけどそれって実際どうよ?とたまには立ち止まって考えてみたい。

そういうわけで、今作ではテーマ性のある児童文学と胸キュンの融合を目指しました。偕成社の担当さんからも「キュンキュンした」と感想をもらったので、ぜひたくさんキュンキュンしてもらえたら嬉しいです。

■恋愛ものの可能性

そんなわけで、最近はエンタメ系のカッコいい男子が出てくる恋愛ものを書きながらも、エンタメの枠からはこぼれてしまうような恋愛ものも書きたくて色々考えています。

イケメンも楽しく書いていくけど、それだけじゃないものもたくさん書きたい。そうすると私自身視野が広がる気もします。
エンタメで鍛えた胸キュンを武器に、ひたすら萌えを詰め込んだ作品も、ためになるような作品も色々書いていきたいですね!

ちなみに、そもそも「胸キュン」とか「イケメン」ってなんなんだろう、と自問自答するような作品も仕込み中です。来年をお楽しみに!

■「ぼくのまつり縫い」シリーズを読んだ方もぜひ

作品紹介に話を戻しますが、今作は独立したお話ですが「ぼくのまつり縫い」シリーズと同じ中学校が舞台&一部のキャラが出てきたりもします

「ぼくのまつり縫い」シリーズを読んだ方もぜひ!

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『25センチの恋とヒミツ』、楽しめてキュンとできて考えることのできるお話になったと思います。ぜひチェックしてみてくださいー❣


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