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東京・日比谷に夢と魔法の国があった はじめての東京宝塚劇場参戦記

『エリザベート』のガラ・コンサートを配信で観てから、いつかは実際に宝塚歌劇団の公演を観てみたいと思っていた。

星組の『ロミオとジュリエット』千秋楽を配信で観て、それはそれでいたく感動したのだけれど、「舞台はやっぱり生で観てなんぼよね」、と根本的に思っている私。配信だけというのは、ちょっとフラストレーションが溜まる。

しかも、最近愛してやまない明日海りおさんのいた花組は、東京宝塚劇場で公演中だというのに、チケットはソールドアウト。手に入らない。どうしたものかとTwitterでつぶやいたら、「チケトレ」の存在を教えてくれた方がいた。

早速登録して見てみれば、メールが来るわ来るわ。基本的に定価なので安心して買えそうだ。案外、都合がつかずにチケットを出品する人が多いのだな、と思った。

しかし、あまりにたくさん他公演のチケットを取りすぎていて、少々懐が寂しい。出品されているチケットから、1番安いB席の1番後ろの席、2500円を購入した。配信のチケットより安いことに驚愕しつつ、いつも取っている席よりだいぶステージが遠いし、あまり期待せず劇場を訪れた。

人の多さに驚く

取ったチケットはマチネ。会社を午後休にして日比谷へ移動したのだが、まず、東京宝塚劇場の入り口付近にものすごくたくさん人がいることにびっくりした。もちろん、この付近には日生劇場もシアタークリエもあるので、宝塚歌劇団の公演を観に来た人ばかりではなかったと思うが、混み具合は東京宝塚劇場が1番ではなかっただろうか。

本日の花組公演は『アウグストゥス』。ショーは『Cool Beast‼︎』。で、『アウグストゥス』の主人公・オクタヴィアヌス(現花組トップスター・柚香光さん)のビジュアルはこちら。

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凛々しく雄々しいビジュアル。始まる前からワクワクした。

フカフカの絨毯と歴代公演のポスターがお出迎え

劇場に入って左側に、「キャトルレーヴ」という宝塚歌劇団のグッズを取り扱うショップがあるが、整理券無しでは入場できない。寂しく外側から売っているものを眺めながら、フカフカの赤い絨毯が敷き詰められたところを通って、エスカレーターを登った。他の劇場では感じたことのない、足裏の感触が夢の世界へと誘う。

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エスカレーターに乗って、降りるとそこには柱にたくさんの歴代公演のポスターが。載せて良いのか迷う。たくさんの明日海りおさんがいらしたので、とにかくスマホに収めてきた。

この時点で、すでに夢見心地だ。宝塚のファンの皆さんは、こうやって夢の世界に連れて行かれるのだなと実感した。

予想以上の近さ

東京宝塚劇場のキャパシティは2000人程度。2階席の1番後ろは、劇場の1番後ろでもある(と思ったら立見席があった)。期待せずオペラグラス持参で行ったのだが、正直言って、東京国際フォーラムのホールCで当たった1階席よりずっと良かった。傾斜があるせいだろうか。

そして、オペラグラスのおかげで演者の皆さんの細かい表情も楽しめた。音響もすごく良かったし、これで2500円はすごくお得感がある。観たいけど、お財布が厳しいなという時にまた利用したい。というか、何回も同じ公演を観たくなった場合は、すごく良いと思う。何せ、ライブ感が味わえる上、配信チケットより安いのだから。

花組トップスター・柚香光さんについて

スターのオーラに溢れた人だった。舞台で存在感を感じる人。歌がどうのとか、お芝居がどうのとかを超越した感じだ。ちなみ私は、「歌うまは正義」だと思っている方である。

ショー『Cool Beast‼︎』では圧巻のダンスを披露してくださって、ほうっ、と息を忘れそうになった。平常心を保つのにやたらと腹式呼吸を繰り返していたのが、周りにバレたかもしれない。

出来れば、次は2階席の前の方で観たいものだ。しかし、次回参戦予定の月組の公演『桜嵐記』で、当たってるのは1階席。2階席前方が当たるのはいつになるかわからない。けれども、贅沢言わずに当たった席での観劇を存分に楽しみたい。

懲りずに、理想の席が当たってくれるまで、いや、当たってくれても参戦し続けようと思う。

終わりに 夢と魔法の国が日比谷にあった

公演終了後、しばらく現実に戻りたくなくて日比谷ミッドタウンでパフェを食べた。そもそも、私がパフェを食べたのなんて何年ぶりだろうか。記憶にない。

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注文したパフェを食べながら、今日の公演について振り返ろうとしたのだけど、何だか頭がフワフワして、あそこがどうだったとかここがどうだったとか、そういうことを書く気にならない。

夢の世界に誘われた、ということなのだろう。電車の中で、今少しずつ現実に戻っているところである。

この感覚は、どこかで経験したことがある。そう、東京ディズニーランドからの帰り道だ。

夢と魔法の国が、舞浜だけじゃなく日比谷にもあったとは知らなかった。そしてこちらの夢と魔法の国には、私はまだ魅せられ始めたばかりだ。

自分なりの楽しみ方を見つけていきたい。

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