めめめめ。
先に芽が出るだれかを
うらやましいと妬んだり、
先に咲くだれかに
置いてかれると焦ったりして、
早く、早く、早くして、
少しでも早く愛されたいと、
憂いては望んだりするものです。
だけど、その芽を花は、
いつ芽が出たとて、咲いたとて、
それぞれに、喜ばれるもの。
同じタイミングじゃなくても、
季節外れでも、周回遅れでも、
いずれも、たっぷり、愛される。
いまさら遅いと項垂れたり、
あいつより遅いと嘆いたり、
遅いと忘れられる、見捨てられる、
遅いと呆れられる、バカにされる、
だなんて、そないにそないに侮らないで。
種から、根を張り、芽を出し、
茎のばし、葉を広げ、花咲かせ、
そのタイミングはきっと、
そのベストペースはきっと、
種それぞれに、ちがうものです。
花それぞれに、愛でてもらえるものです。
だいじょうぶ、いちばん似合う、
その場所、その季節に、咲くはずですから。
きがついたら、ものかきのはしくれ歴17年。 詩みたいなエッセイみたいな思いつきみたいな短文を、小さなしあわせを数えながら綴っております。それ以外にも、絵本作品を書いています。