娘から母へ 5/10
「ミライノキオク」お疲れ様でした。とても素敵な、楽しいダンス公演でした。タンツテアターというのがまたよかったです。友達も皆楽しんでました。お茶をしながら、若い男女と老女のアンサンブルは、年齢差二股の物語だったのか、違う時間軸が重なっていたのか、どっちだという話になりました。テーマ的に後者かと思うのですがどうでしょう?あとうらんさんはレディオヘッドがお好きなのでしょうか(私も大好き)。
毎日朝から晩まで稽古で休めてないと思いますが、体調にはくれぐれもお気をつけ下さい。「ワレワレのモロモロ ゴールド・シアター2018春」も、アフター・トーク含めて楽しみにしています。初・岩井秀人(さん)!いつかハイバイも観に行きます。
蜷川幸雄さん、もう三回忌なんですね。12日当日はガレリアのお写真に手を合わせます。お母さんが10年お世話になったのはもちろん、私が最初に小説の最終候補に残った時、ネタはゴールド・シアターでしたから、いつかきちんとご挨拶できればと思っていました(映画「蛇にピアス」の撮影時にちょっとだけご挨拶したときは、エキストラ出演したRのママと勘違いされたままでしたね…)。
お葬式で配られたという蜷川実花(さん)撮影の書斎のポストカードは今も枕元に置いてます。ローリング・ストーンズのネオンサインと、おびただしい数の色鉛筆の。あれを見るといつも引き締まる思いがします。最期まで次の芝居の台本3冊を枕元に置いていたという、蜷川さんのかっこいい生き様に憧れもあって。
ところですごく小市民的ですが、有名人を“さん付け”で呼ぶ気恥ずかしさってないですか?小説家もXX先生とかXXさんと呼ぶのがどうしても引っかかります。これまで呼び捨てだったのに何を…みたいな。ああでも、お母さんはまるで気にしてないですね。人気俳優のT.KとかH.Hとかクン付けですもんね。いつも心の中で「孫か!」と突っ込んでました。
いよいよ今月下旬には初単行本「いまは、空しか見えない」が発売されます。一年間ずっとこの小説に向き合ってきたので、今は一人でも多くの人に読んでもらえたらと願うばかりです。全く売れなくて大量に返品されたらどうしようという不安もいっぱい…。
子供が小学校に入学する親の気持ちってこんな風ではないかと想像します(出産したこともありませんが、そこはまぁ)。いい友達がたくさんできるといいな、とか。誰かをいじめたり、いじめられたり、嫌われたりしたらどうしよう、とか。楽しむことが何よりだと思いますが、小説が楽しんでるってどういう状態なんでしょうね。書店を駆け回るわけでなし。
でもこれまでのところ、とても幸せな我が子と思います。三浦しをん(さん)、辻村深月(さん)という大人気作家に畏れ多くも評価いただき、見知らぬ読者の方々にも投票いただいてのダブル受賞、新潮社の方々をはじめ、何人ものプロフェッショナルに応援してもらい、素敵にしてもらって。この子を好きになってくれる人が一人でも現れたら、やっぱり私は嬉しくて、感謝があふれて、泣いてしまうと思う……この辺でお母さんごっこ終了しますね。
舞台初日の気持ちも似ているのでしょうか。12年前と比べると慣れはありますか?あと、今回は初めて出演者としではなく、演出助手として初日を迎えているんですよね。大きな違いはありますか?
ではではお互い体調管理に気を付けて、怒涛の5月を楽しんで乗り切りましょう。おやすみなさい。