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管理職を早く帰そう! #ヒラなりに考えること

どうしたら管理職(特に教頭)は定時退勤できるでしょうか?

これは、私の長年のギモンでした。

(毎日一番遅くまで学校に残っているような働き方だと、間違いなく体を壊すよな・・・)
(そうでなくても激務なのに・・・)
(自分が大変だったら「人にやさしく」なんてできないよね・・・)
(校長になるためには、長時間勤務の壁を越えなくちゃいけないの・・・?)
(教頭が先に帰ると、ヒラが文句でも言うのかな・・・?)

いろんな思いが頭をよぎりますが、とにかく「誰かにしわ寄せがいく職場はよくない!」と思っていました。


私はほぼ毎日、定時に退勤していますが、管理職はおそらく18:30頃まで残っているはずです。「18:30」という時間は今の職場にいるからで、全日制になれば19時(高校は一般的にこの時間になると強制的に閉まり、セコムが作動します)が全員撤収の時刻になります。

どこの学校に勤務していてもそうでしたが、職員室に最後まで残っているのは「教頭」と「教務主任」でした。あとは「学校が好きな一部の職員」です。

教務主任は教頭にとって大切な相談相手です。その逆も然り。
よって、両者は相互依存関係にあると言えます。
勤務時間がシンクロせざるを得ないんですよね。

明日の予定と、1週間先と、ひと月先と、半年先のこと。
教頭や教務主任は、広い時間軸を縦横無尽に駆け回らないといけません。
学校外の視点を意識しながら、です。

これじゃあさすがに早く帰れないわけです。

校長は、人それぞれです。遅く来て早く帰る人もいれば、早く来て遅くまで残っている人もいる。もちろん、早く来て遅く帰る人も。

対外的な仕事が多いから、そもそも学校にいる時間が短い、ということもあります。印象としては、校長はだいたい定時勤務。教頭は誰よりも長く学校にいる人。こんな感じです。


ところで、よく考えてほしいんですが、このような管理職の働き方を見て、ヒラの教員が「管理職になろう!」と思うはずがありません。

✔校長になるには、まず教頭職をこなさなければならない。
✔でも教頭職はどう見ても魅力的に映らない。
✔仮に校長になったとしても主体的に学校改革に乗り出す校長をほとんど目にしない。

(じゃあ、ヒラのままが気楽でいいよね。)

おそらく、多くの教員はそんなふうに思っています。

ではどうするか?


最も簡単な方法が、これです。

校長と教頭で相談し、曜日を決めて、どちらか一方が必ず定時に帰ることにする。

週5日なら、教頭には月・水・金と定時退勤してほしいです。校長と教頭の2人に教務主任を加えてもいいです。教頭が2人体制の学校や副校長がいる学校なら、教務主任が入る必要はありません。常に管理職が2人残るわけですから。

緊急時の対応が1人で心もとないのであれば、複数の管理職がペアを組んで、ぐるぐる回せばいい。私を混ぜていただいても構いません(笑)。年配の教員は、そのために存在します。

実現には、校長がこのことを提案する必要があります。現場の裁量を握るのは、校長です。教頭からこんな提案はできない。だから、校長が提案する。自身が教頭職を経て今の立場にあることを思えば、躊躇することはないでしょう。意地の悪い校長は、自身の苦しみを踏襲させようとするかもしれませんが。

さらにそのために、教育委員会が「管理職の働き方改革」を先導する。管理職が最後まで学校に残らなければならないのは、「生徒の安全を守るため」という名目があるからでしょう。ならば、生徒が居残りできる時間を勤務時間内に定めるよう通達を出すことです。生徒不在なら、職員は誰でも帰れるはずです。

教育委員会の仕事は、教職員に服務を順守させることではありません。「私たちは守られている」と教職員に感じさせることです。だからこそ、学校は教育委員会とともに歩むことができる。「監督・指導」という言葉の言外の意味を理解したうえで、教育委員会は学校に向き合わなくてはいけません。


時間外の部活動指導や、給特法の見直し、教員のなり手不足が叫ばれている昨今ですが、個々の現象をどうにかしようと思えば、どこかにしわ寄せがいくものです。そして類似の現象は後を絶たない。

かくして、表層的な問題への対処が、膨大な時間をかけて行われます。

法律を参照することも大切。
でも、時間的コストを必要以上にかけることに、私は同意しかねます。
リアルタイムで苦しい人たちがいますから。

まず個人レベルで、ちょっとした工夫でできることはないか?
自分の裁量で今よりもぐっと楽になることはないか?
そもそも、誰を満足させるためにやっているのか?

こんな問いを、いつも自身に投げかけてみてください。

私たちヒラの教員だって、いつも遅くまで残っている人を「早く帰してあげたい」と思っているんです。

だからあなたも、あなたの裁量で、あなたのアイディアで、職場を過ごしやすい場所に変えてください。


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思いつきと勢いだけで書いている私ですが、 あなたが読んでくれて、とっても嬉しいです!