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綺麗なものは糧になるのか

多分大概の人がそうだと思うのですが、
私も例外ではなく、顔がきれいな人が好きである。

私の場合、テレビや、ポスター、液晶広告、動画、雑誌etc
男女問わず、美人さんを見つけるときれいだなぁとつい眺めてしまう。

恐らくそれは美術品や自然の風景を見て
美しいなぁと感じるのと、自分にとっては変わらない。
ただただため息をついてその美しさに魅了される。
そしてそれは無意識に行われる。

たとえば美術館へ行ったとき、
きれいな朝焼けを見たとき、海に沈む夕日を見たとき、
わくわくだったり、あったかい気持ちだったり、
何かしら幸せに近い感情が心の中にあふれる。
よそ事をかんがえられないほどに美しいものは
満足感を与えてくれる。


ただ、美しい無機物と、美しい人を比べたときに
一つだけ圧倒的に違う感情がある。

美しい人を見ると、
限りなく自分が無価値に感じてしまうのである。
同じホモサピエンスであること以外に
共通点はゼロなのに、
身勝手にもそうあれなかった自分を比べてしまっているのだろうか。
本人は勿論そんなつもりはないのだけれど。

どうしようもなく、生きていたくなくなってしまう。
毎回ではないとはいえ当たり前だが世の中には
美人さんがあふれていて、
劣等感だとしたら見る度にそれを感じるのは
あまりにも無意味なことなのに。

綺麗だなと思うと同時にあふれ出す、
死にたいなという欲求は、
男女問わず対象が美しければ美しいほど強くなってしまう。
それでも見たいという欲求は自然にでてくるものなので、
つい釘付けになっている。
そして目を離すことが出来ないまま、
徐々に心の中に最初はなかった黒い不安な感情が広がってきてしまうのだ。

世界遺産を見たときや、
綺麗な空を見たときには絶対に抱かない感情である。

理由はわからない。
他人の美しさと自分の生きたい欲求の接点は何もないのに。

心のバランスを崩しながら、
それでもまた私はたぶん目で追ってしまうのだろう。
どうしていいのかわからないまま、この先も。

日々を生きていく力にします。本当に、ありがとうございます。