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「人生は短い」に真っ向抗議する

「人生は短い、若いうちが花」

何十回も何百回も様々な形でこの言葉を伝えようとする文章を読んできた。言われてきた。

しかしどうだ、耳がうんざりするほどこの言葉を聞いているのにわたしの人生はうんざりするほど長い。

進まない。
解放されない。
電池が切れない。

1万回眠っても朝が来るし
3万回ごはんを食べてもまだ"若い"

人生は短いというひとは、もしかしたら若い頃だけの話をしているのかもしれない。

体力があるうちに、体が元気なうちに、美しいうちに。それだけではとんだ偏見だと感じる。

むしろわたしは早く歳を重ねたい。
若いという属性から解放されて若いにフォーカスした目たちから解放されたい。

純粋なものだけ見ていたい。見て欲しい。

もしかしたらそれすら若いうちしか叶わないのなら…?それなら納得する。人生は短い。若いうちしか価値がないと考える人にとっては。

音楽業界の右も左も分からないときに、
権力のある人物から「若い子と話したいに決まっている。歳取ってる新人から話を聞きたいなんて思わないでしょ?」と言われたことがある。

さすがに応えた。呪いになった。そんなにも偏っているのか。そんなにも傷つけられなければならないのか。歳を重ねるのは自然なことなのに否定から入るのはなぜなのか。若い人の何がそんなに魅力なのか。

わたしは「人生は短い」に真っ向から抗議する。

年齢からしか魅力を抽出できない価値観は、勿体無い。

知恵や創造や感動はその人の生きてきた人生から生まれる素晴らしいものだと訴えたい。

何歳であったとしても関係なく

あなた自身の考えにこそわたしは何億もの価値があると感じる。

この文章を書いてもまだ1日が終わらない。わたしには長い。長すぎる。


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