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「ずっとそう言ってほしかった気がするから」

家族考

先日のみなみちゃんの日記をうけて
すべてに深く共感した。家族という、当たり前の顔をしているが不思議な共同体…

親に老いが近づいてきている、とてもわかる。からだも考え方も。
いまだに帰省するたびに、率先して私のスーツケースを抱える父を見て「無理せずに…!」と思ってしまう。
でも「俺がやるからいい」と頑なに私に荷物を持たせない。その頑固さは年々強くなっていて、おっと祖父に似てきたぞ…と娘は思っているよ。「じいさんは頑固だ」といつも言っている、あなたの父そのものに。

体調も考え方も、いつまでも変わらず柔軟でいようとするには並々ならぬ努力が必要になってくるよね。これは自戒も込めてではあるが…
最近父が還暦を迎えたのだが、本人は少々複雑な気持ちを持っているようだった。還暦や定年ということばたちが、現役でバリバリ働く世代なんだという自負を奪うよね。
気持ちが老いを認めたら、一気にからだまで行き渡ってしまいそう。
今の健康寿命で、変わらず60歳(あるいは65歳)が定年というのもなんだかなあとも思うが。

そして『違国日記』、私もとても好きな漫画の中のひとつです(最新刊からは少々遅れをとっているが)
この作品を読んでから、子どもやあかちゃんたちに対しても、「一個人としての敬意」を払うべきだと意識するようになった。
作品のなかの叔母が、けして彼女の姪の感情をあしらうことがないさまを見て、ああ私も幼いころからこうやって対等に扱われたらなんとよかったか、と心底うらやましく思ったのだ。

小学生のころ、先生に何かを質問しても真摯に向き合ってもらった記憶がない。はいはい子供の戯言ね〜と軽く流されていた気がする。理由も聞かずに怒られたり。それが嫌だったのを今でも覚えているので、反面教師にして(教師だけに)私はこの作品の叔母のように、子どもだからと思わずに意見や気持ちを尊重できる人間になりたいなと。なりたい人物像を、槙生ちゃんの中に見ています。良い作品だ。

さてさて残りの人生で軽やかに理性的に親孝行を積み重ねると決めた私は、
母の日に実家に肉を贈り、来月は両親・姉との家族旅行に行って参りますわ。

H/K(話かわるけど)

学生の時、友人たちと授業中に手紙を書き合っていたころに、「H/K」ってめっちゃ使ってたなあ。なんと便利な言い回し!
どうなんだろう、これは地域や世代によるのか、はたまた女子中学生はみんな通る道なのか(みなみちゃん使ってた?)。
誰もが通る道といえば、歌詞画を携帯の待ち受けにするムーヴ、90年代の流行かと思っていたら親戚の中学生も待ち受けにしていて驚いた。私は当時、BUMP OF CHICKENの歌詞画を待ち受けにしていて…
おっと、さらに話が脱線してしまう。

先日、メズム東京に宿泊した。

部屋にピアノやアートがあり、アメニティのひとつひとつにもこだわりがあってとても良い宿だった。運良くお部屋もアップグレードしてもらえた。やったね。

お風呂のアメニティがはいった、一冊の本
mesmのペコ

元々は東京エディション虎ノ門に泊まろうと思っていたんだけれど、インバウンド復活でえらく価格が高騰していたので今回はお見送り。


東京の街を歩く

ちょこちょこと都内のホテルに宿泊している。
都内ホテルステイ、と最近よく言われる響きだと、なんだか優雅すぎる気がする、私は「街歩きの拠点」という感覚でいる。
ここ1年で、神楽坂、日本橋、新宿、汐留など色々なところに宿泊した。そして今回は竹芝。

都内に自宅があるのにわざわざホテルに泊まらなくてもいいんだけれど、そこを拠点にいろんなところを歩いておいしいものを食べるのがとても好きなのだ。
東京は街によって色が全然違うから、その街ごとの歴史やにおいやときめきを噛み締めながら、知識欲と食欲を同時に満たしている。

竹芝から新橋まで寄り道をしながら歩いて、駅前の喧騒を抜けたところにある天ぷら屋さんへ行った。数席のカウンターのみだけれど、気取ってなくて、車海老のおいしい天ぷら屋さん。
天ぷらは目の前で揚げてもらったものを食べるに限るわね。出されてすぐにぱくぱく食べてしまうので、写真はないんだけどね。


「ずっとそう言ってほしかった気がするから」

部屋に戻り、『あのこは貴族』を観た。
公開当初に劇場で観たので2度目の鑑賞。2016年の映画『愛の渦』を観てから門脇麦さんがとても好きなので、公開されてすぐさま劇場に行った気がする。
みなみちゃんも観ていることはfilmarksで確認済みです(ネタバレになっちゃうからね)

この作品ではさまざまな東京が出てくる。華やかな東京、息苦しい東京、居場所だと思える東京。
いろんな描き方に分かるわ〜と思いながら観ていた。
私は地方出身なので、どちらかといえば水原希子さん演じる美紀に感情を寄せがちになってしまう。

あら、傘はフルトンね。おお、ヴァンクリのフリヴォルをこんな可愛らしく上品につけられるなんて〜!というファッション目線での楽しさもあり。
原作は未読だけれど、ファッションアイテムの一つ一つに背景を感じたり、劇中で出てくるビールがそれぞれ意味を持っていたりして、映像作品としての良さを随所で感じていました。2度目の鑑賞だと、細かいところに目がいくね。

そして劇中で、友人から一緒に仕事をしようと提案されて、水原希子さん演じる美紀が「ずっとそう言ってほしかった気がするから」と快諾するシーン。私はこのシーンがとても好き。そしてこの後に女ふたりがビールで乾杯するのも。

みなみちゃんが「一緒になにかやろう」と交換日記を提案してくれたとき、私もこんなふうに思ったよ。ずっと創作を続け、いつも私の先にいるみなみちゃんからの提案、嬉しかったなあ。


来週末は我々のおデートね。うふふ。たのしみ〜