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暖炉のあかり-大きな森の小さな家(大草原の小さな家シリーズ)

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大草原の小さな家と言えばテレビドラマシリーズでおなじみです。
もともとは、ローラ自身の子供時代を舞台にした物語で、ジブリの宮崎さんもアメリカを代表する児童文学と評価しています。

大きな森の小さな家は、その大草原シリーズの第1巻にあたります。
ウィスコンシン州の大きな森に、丸太づくりの小さな灰色の家があります。
そこには小さな女の子ローラが、おとうさん、おかあさん、お姉さんのメアリー、赤ちゃんのキャリーと一緒に暮らしています。

この物語は実話にもとづくものも多いと思いますが、実に生き生きと森での暮らしが描かれています。
金銭的にはあまり恵まれてはいませんが、精神的な豊かさで満ちている作品です。
人形を持っていないローラが人形代わりにしているのは、なんとトウモロコシの芯で、「スーザン」という名前までつけていたりします。

様々なエピソードが語られますが、最後の文章はとくに印象深いです。

”(大きな森の小さな家より)ローラは、この住みごこちのいい家も、とうさんも、かあさんも、暖炉のあかりも、音楽も、みんな「いま」でよかったな、と思うのでした。何もかもわすれっこない、だって、「いま」は「いま」なんだもの―ローラは思います。それは、「ずっとむかし」になんか、なりはしないのだから、と。”

ちなみに、ローラ・インガルス・ワイルダーがこの物語を書き始めたのは60代になってからだそうです。
ハイジのシュピリは40代ですし、経験を重ねて、素晴らしい作品を残す作家もいるのですね。

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