週刊少年ジャンプ感想(2020年6・7合併号)

今までTwitterにてジャンプの感想を垂れ流してきましたが、

・最近は面白い作品・読み応えのある作品が増えてきてツイート数が増えた

・ネタバレに配慮すると書ける内容が大幅に限られるほか、うっかりネタバレ気味のことを書いて迷惑かけるリスクが大きくなった

以上の経緯があり、ネタバレ含めた感想をまとめる手段として今年からnoteを使っていこうと思います。

当然ながら完全に本誌のネタバレなので、未読の方は回れ右推奨。

○ワンピース
ロジャー海賊団の旅の続き。ポーネグリフ集めで様々な土地に寄港する一団。
今やはるか懐かしのシャンクス・バギーの寒い土地論争や、ウォーターセブン、魚人島の過去の面々。
こういうネタを随所に挟んでくれるのが嬉しい。
ロジャーとおでんにのみ聞こえる“声”に関しては、まだ全貌が明かされず。シャボンティー諸島でのレイリー曰く「万物の声が聞けた」そうだが、その力を持つ理由と意味は今後重要になりそう。
そして、ついに最後の島へと到達し、“莫大な宝”を発見。とは言っても“笑い話”という表現から、単純なお宝ではない様子。
また、同時に“世界の全て”を知ったと。今までの描写から“世界の全て”には陰惨な真実も含まれるものかと思っていたけど、それらを引っくるめて目にして“笑う”ということは、やはり想像を裏切るような結論なんだろうか。
最後の島、“ラフテル”。クロッカスさんから聞かされたその名前が、そういう意味だったとは……。
おそらく次週はロジャー処刑とおでんの最期?

この過去編はもっともっと時間かけて読みたかった内容だけど、本気で描こうと思ったらそれこそ麦わら海賊団の旅路と同じだけのボリュームが必要だろうし、ダイジェストで終わらせるのもやむなしか。

○鬼滅の刃
戦闘区域の外の様子。隠の人達も、一般市民を巻き込まないように頑張っている。
そんな中で助けられた珠世さんの猫。
引き続き、柱vs無惨。全員が死力を尽くしているものの、無惨の血を流し込まれた負荷で限界が近い。
そんな中、珠世さんの猫が戦場に。柱へ血清を撃ち、症状を緩和。直後に無惨へ切り刻まれるものの、とんでもなく大きな働きをしてくれた。猫一匹すら命を懸ける展開……凄まじい。
先週、柱となった経緯が描かれた伊黒さん。その出自からか責任感が特に強く、何か役立って死ななければとの考え。
そして、遂に伊黒さんにも痣&赫刀状態が。でも、もはや完全に死亡フラグなので喜ぶに喜べない……。
時透くんを例に挙げるところからも、己の命を捨てることが前提な思考が見える。やめろ。蜜璃ちゃんを絶望させるんじゃない。

ジャンプに多種多様なバトル漫画あれど、ここまで手に汗握り心を鷲掴むような緊張感は稀。もう読んでいて苦しくて仕方がないです。誰も死なんでくれ、ほんと。

○アクタージュ
遂に迫る、夜凪の限界。父親への怒りを燃やして演じている以上、舞台そのものを投げてしまいたいという衝動が高まっていく。
他の演者もそれに気付くが、舞台上でできることはあまりにも少ない。更に、「台詞を変えてはいけない」という企画上の縛りも効いている。
その中で白石さんの選んだ演技。台詞はそのままに、表情で鏡のように“怒り”を表現。結果、わずかにたじろぐ羅刹女。
しかし、これもあくまで応急処置に過ぎない。台本通りに演じながら羅刹女=夜凪の“怒り”を鎮め、終演まで導くべく他の三人も立ち上がる。

今、着地点が一番気になる作品。
なんせ夜凪の怒りは花子さんによって極点まで煽られており、生半可な流れでは収まらない。
しかし、夜凪の怒りを収めなければ舞台は完全に失敗する。
怒りの根源である父親との確執に関しては、当人がこの場にいないことから解決は不可能。
であれば、夜凪の中にある他の要素を使って怒りと別方向に感情を逸らすほかなさそう。
今までの作品の内容からすると、家族・学友との絆や、役者としての自覚がポイントか。
前者を呼び覚ますには観客席の当人達の存在がキーになる?でも、あくまで観客の一部を特別に扱うという展開はちょっと違う気も。
後者は舞台上で完結するものの、漠然としてるので自覚させる方法が難しい。何話か前で武光くんが実践した“芝居のために我が身をなげうつ”という方法を更に進めるとか?
おそらく次週には何らかの答えが見えると思うので、どんな帰結になるか楽しみ。

○約束のネバーランド
鬼側の展開は、正直あまり気にならない。やはりGF農園でのvsイザベラがどう展開するか注目。

○僕のヒーローアカデミア
オールマイト、デクの成長に感動するのはいいけど、それ死亡フラグじゃない?大丈夫??

○呪術廻戦
発動した獄門疆の説明。成立条件を聞き、盛大にキレる火山。大層な文句を並べるも、要は「無理ゲーやろが!」というビビりが露呈している……。
現在に戻り、獄門疆から逃れようとする五条先生。だが、そこにとうとう夏油現る。困惑+過去の記憶のリフレイン。現実時間からすれば刹那のロスだが、獄門疆の前では致命的だったらしく、遂に封印されてしまう五条先生。
状況を把握した先生は、夏油に対して正体を問う。六眼での判定は本人だが、魂が違うと訴えていると。
それを受け、衝撃のビジュアルと共に真相が判明。夏油の死体が持ち去られ、脳をすげ替えて乗っ取られている。ただ、その正体に関しては不明のまま。呪術師の体を乗っ取るというところから、呪霊でなく人間のようにも思えるが……?
先生はかつて夏油を追い詰めた乙骨の存在を話すが、偽夏油は特に気にしておらず、五条悟の封印で障害が消えると踏んでいる様子。
ところ変わって虎杖の視点。なんと、ちっさいメカ丸が耳に!
流石にメカ丸が生きてるってことはなさそうなので、死ぬ前に何かしらの策を打っていた?とにかく、ここで思わぬ展開を見せつつ次週へ。

凄惨な状況のままの渋谷がこれで収まるとは思えず、分散した呪術師チームの動きが描かれていないことからも、もうひと悶着ありそう。
最強呪術師の封印を前に、各々がどう立ち振る舞うのか期待。

○アグラビティボーイズ
やっぱりクリスはそういうポジションとして扱われるのな……。

台詞量多くね?と思うこともありつつ、初回から満遍なく面白いので勢いをキープしてほしい。

○ハイキュー!!
日向と影山。やっぱりこの二人は“ライバル”で、その結末を表現するために敢えて敵同士へ配置したのがよく分かる。
しかし、このチームの組み合わせもすごく面白いし、ラストバトルになるとしたら惜しいなあ……。
あと、悲願の告白成功どころか結婚とは……おめでとう田中。

○狐日和の紺次郎(読切)
うーん……あまり面白くなかった。
“男の臭いで吐く”という描写が読んでいて気持ちの良いものではなく、繰り返されると一層気になる。
ストーリーも悪い意味での王道というか、主人公の強さ含めて驚くべきポイントがほぼ無い。
“自分が殺した両親の子供を連れ歩く浪人”という設定にフォーカスして、復讐や冷酷さ等の暗い描写を交えたほうがメリハリ効いたんじゃなかろうか。まあ、それでもどこかで見覚えある展開になってしまうけど……。
黒子の実績を活かしつつ、そのあたりのバランスを上手く調整した作品が読みたい。

○チェンソーマン
レゼのことを少し引きずりつつも、テンション的には完全に復活したデンジ。この軽さと明るさが本当に救い。
全体的には、チェンソーの悪魔を全世界が狙うという新展開と、当のチェンソーの悪魔について天使から新情報。どうやら地獄で多くの悪魔を殺した?いかにしてポチ太の存在へと繋がるのだろうか。

○ジップマン
悪くはないんだけど、何となくキャラクターからぎこちなさを感じる。
鉄芽が天然・鋼太郎がツッコミのバディ物という捉え方だと、キャラ同士の掛け合いにもっとギャグ寄りの軽快さが欲しい。

○ブラッククローバー
やられ役っぽいのが暴れている。あまり魅力は感じず。
さすがにユノは勝つだろうけど……。

○ぼくたちは勉強ができない
いきなりの卒業旅行。落差に驚くわ。
うるかの告白を受け、自分の中の答えと向き合おうとする成幸。しかし知恵熱。
他のヒロインが動いていない状況から、すぐに答えが出るとは考えにくい。
他も連鎖的に告白するのか、一人ずつ決着をつけていくのか……。
いずれにしろ、どういうエンディングに持っていくのか気になる。

○夜桜さんちの大作戦
少し前から、「この作品の着地点はどこなんだろう」という疑問を抱えつつ読んでいる。
1話の時点で主人公とヒロインが結婚している以上、明確なゴールが存在しないまま話が進んでいる印象。
六美を敵から守る・兄に認められる・夜桜の一員として成長する等々の要素はありつつ、どれもフックとしては弱め。
六美や家族が狙われて窮地に陥り、それを乗り越えるという展開の繰り返しで、ストーリーの大枠に動きがない。
今回登場した強キャラも次週あたりで敵に回り、太陽がリベンジして終わるような気がする。
大きく話を動かし、主人公たちに何かしらの目標を与えないと行き詰まるのではなかろうか……。

○ゆらぎ荘の幽奈さん
千紗希関連の話だと妙にシリアス感があふれるというか、読み応えが出てくるのはなんなんだ……。
お色気描写主体の作品ってのも分かるけど、ストーリーメインで勝負しても十分戦えると思う。
掲載位置争いが熾烈になってきてるし、ぼく勉と同じく最後を見越した展開を仕込んでいっても良い頃合いでは?

○ミタマセキュ霊ティ
今週はそこまで刺さらなかったものの、時折妙に笑わせてくれる漫画なので消えないでくれ……。

○サムライエイト
設定を頭に入れるのは諦め、ほぼ流し読み状態。
前半はともかく、後半は何が起きているかよく分からず。
ここから立て直すのは至難の技に思えるけど、来週からどうなるのか。
個人的には早めに最後を迎え、違う作品で仕切り直ししてほしい。

感想は以上。
次週からは以前読切掲載してた「アンデッド・アンラック」が連載開始するらしい。
話がシンプルでキャラもわりと魅力的だった覚えがありつつ、連載でストーリー展開するのにどう改変を加えてくるのか気になるところ。
あと、休載になってたドクストの続きも早く読みたい。

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