奴隷状態からの解放③
息子の要求と癇癪に振り回されていた状態から解放された日のお話です
その日、帰ってきてから、息子はまるっきり別人になった
ご飯は飽きたら「食べさせて」
洋服は基本的にいつも「着させて」
ちょっと遠くにあるものは「とってきて」
毎日あったこれらの要求がパタリとなくなった
今までは親にやらせていたことを自分でやりながら、「ずっと仲良しだもんね~」とニコニコしたり、
うっかり「○○やって」と口にしてしまったときには、ハッと気づいて自分でやるようになった
え??誰なんですか、この人??
息子のあまりの豹変ぷりに、嬉しいやら怖いやら、不思議な感覚だった
そして、今は、もはや当然のこととして自分のことはちゃんと自分でやるようになっている
癇癪に関しても、放っておけば自分で泣き止むようになった
親子の間で、
『あなたが泣いていることと、ママは関係ないよね』
という共通認識が生まれたことが決定的に今までと違った
私は息子が泣いたら私が泣き止ませなくてはならないと無意識のうちに思っていたし、
息子もきっと泣き止ませるのはママの役目だと思っていたのだと思う
だから、私は全然悪くないのに、息子が勝手に自分の思い通りにならない!と起こした癇癪に常に巻き込まれていた
今考えると関係ないのは至極当然のことなのに、当時はそこまで考えが及んでなかった
そこを主治医から、
息子は泣いたら自分で泣き止むように、親は無視するように言われ、
それが今後も親子が仲良くしていくために必要だと言ってくれたのでスッキリと解決した
息子が癇癪を起こしても、私の心は今までのようにザワつかなくなった
だって、私、関係ないもん!
「ママは関係ないよね、あっちに行ってるね」とあっさりその場を離れることができるようになった
息子も今までのように怒って追いかけて来なくなった
自分で泣き止むことが必要だとわかったから
そして、離れていればそのうち泣き止んで鼻歌が聞こえてきて、何事もなかったように元に戻る
最初こそ時間はかかったし、泣き止めたら盛大に誉めたりもしたけれど、今は時間もかからないし誉めてもいない
もはや私がその場を離れなくても、注目をせずに放っておけば2、3分もかからずにおさまる
泣いても自分で気持ちをおさめることは息子にとって当然のこととなった
あの日を境に、息子は別人に生まれ変わった
その代わり、息子は膝に乗ってきたり、スキンシップを多く求めるようになった
正しく甘えられるようになったのだと思う
私にも余裕ができて、正しい甘え方を快く受け入れられるようになった
(今までは、年齢相応のスキンシップでさえ苦痛に感じてしまうぐらい依存されまくっていたから)
というわけで、ある日突然、私は奴隷から解放された
たぶん今後の我が家の方向性を一気に変えてくれた出来事だったと思う
意図せず偶然の出来事で、息子にとっては相当な荒療治だったとは思うけど、
息子と主治医との信頼関係ができていたことと、家庭外の居場所(幼稚園)でうまくいっていたことも重なって、
親子関係を大改革する絶好のタイミングだったのかもしれない
主治医には本当に感謝
最後に、
奴隷のような親子関係は、家庭内限定なのでその辛さが周りには伝わりにくいし、
少なからず自分の関わり方が悪いから子どもがこうなってるのかもという引け目もあるから、
自分さえ我慢すれば...と思ってしまいがちだけど、我慢せずにどんどん周りに助けを求めていいんだと思う
人生、何がきっかけになるか、どこにきっかけがあるかわからないね
これからも、いろんな人とつながって、助けてもらいながら子育てしていきたい
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