稽古うら日誌2「メモが取れない」

ぺぺぺの会では、10/19~22に行われる「演劇人コンクール」への出場に向けて、岸田國士作『命を弄ぶ男ふたり』を稽古中です。そこでは、俳優がその日の稽古内容を日誌として綴っています。本文はそれの、より個人的なやつです。

メモが取れない

三島由紀夫が話していたが、男は肉体的な浮気が直結して、精神的な浮気にもなりうる。だが、女は、肉体的な浮気は精神的な浮気と直結しない。肉体が伴っていなくとも、気を許していれば、精神的な浮気は成立し、すなわち浮気は成立する…。逆に、肉体的な浮気が成立していても、精神的な浮気は成立していない時もある…。

メモが取れない。

なぜメモが取れないかというと、演出家が話した言葉を、言葉ではなくて、自分なりのイメージとして受け取るから、筆記が不可能なのだ、とれいな(ぺぺぺの会の佐藤鈴奈)と散々話した。

だけど、ある時、冷や汗が浮かぶときがある。
わたしが覚えているディレクションは、覚えていると思っているだけで、忘れているものもあるのではないか…？
結構覚えてる、覚えてるつもり、だか、メモがないので、確かめようもない。

そして、冷や汗2つ目は、思い出す時は言葉で思い出すことである。

「言葉で思い出すなら、メモ取れるじゃん。」

ヒッ

2021 10/21~22 演劇人コンクール出場作品
『命を弄ぶ男ふたり』
作：岸田國士
演出：宮澤大和
出演：石塚晴日、佐藤鈴奈、熊野美幸