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人生万歳!

鑑賞時の感想ツイートはこちら。

2009年のアメリカ映画。偏屈な初老の物理学者と、南部の田舎から家出してきた世間知らずな天然少女。ニューヨークを舞台に、ふたりの同居生活をウィットいっぱいに描いたコメディ作品です。

監督は『アニー・ホール』、『ミッドナイト・イン・パリ』のウディ・アレン。ウディ・アレンって多作なんですね! 本作は、彼の長編映画第40作目。原題は "Whatever Works"。

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おいしい生活。

ウディ・アレンといえば、わたしの中の原点は 糸井重里さんの名コピー “おいしい生活。” で知られる西武の広告です。

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当時中学生だったわたしは、都心にある私立校に通っておりまして。毎日の電車通学で池袋駅を利用していたのです。

池袋駅は、東口に「西武」、西口に「東武」という、なんともややこしい配置で、私鉄路線と大きなデパートがあるんですよね。(なつかしい……笑)

○ じぶん、新発見。(1980年)
○ 不思議、大好き。(1981年)
○ おいしい生活。(1982-1983年)

など、西武の広告は幼心にオシャレで好きでした♩ 今でも、アッコちゃん(矢野顕子さん)の歌声とセットで思い出されます。

○ 余談のおしゃべり……
あの頃、よく学校をサボって、うろうろ街をお散歩していました。(私服校だったので補導もされなかったのです)さすらい気質は、今も変わっていませんね。笑
池袋・西武百貨店の本館とスポーツ館の間の連絡通路が、なぜか好きでね~!  天井が低くて、雰囲気のある照明で、休憩できるベンチがあって、よく行ってました。

あれ?…嫌いじゃない。むしろ好きかも♩笑

前置きから、すっかり話が脱線してしまいました。笑

さて、そんな第一印象の影響もあって、ウディ・アレン=知的、都会的、ハイセンス、オシャレ、文化的、ちょっとシニカル、ドライ―― といったキーワードが頭に浮かぶイメージでした。

監督作品がたくさんあるのに、わたしが観るのを敬遠していたのは、

理屈っぽくて、ひねくれていそう

というイメージが理由。笑

でも、ただの “食わず嫌い” でした。

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主な登場人物
ボリス(ラリー・デヴィッド)
かつてはノーベル賞候補にもなった物理学者。今は落ちぶれている。超が付くくらいの偏屈者。笑
メロディ(エヴァン・レイチェル・ウッド)
南部ミシシッピの田舎から家出をしてニューヨークに来た少女。世間知らずで、頭がお花畑な天然ぶり。とても素直で純粋。

映画の冒頭から、主人公ボリスがカメラのこちら側にいる観客に向かって話しかけてくるのです。

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いわゆる “第四の壁” を破る、というやつですね。
(わかりやすい例で言うと『古畑任三郎』のアレです!)

ウディ・アレンは『アニー・ホール』などでも、この “第四の壁破り” の技法を使っています。

コメディ作品なので、他にも笑えるシーンがたくさん出てくるのですが、ドタバタとおバカな笑いと言うよりは、“インテリ層が好むタイプの笑い” という感じ。

メロディが可愛い♡

本作は、田舎から家出してきた女の子メロディが「お願い。何か食べさせて」と突然ボリスの前に現れたところから物語が展開してゆきます。

物理学者で優れた頭脳を持つボリスは「尺取り虫の脳の娘」などと言って、上から目線でメロディの能天気さに呆れるのですが、そんな彼女の無垢さに救われている部分も大きいんですよね。

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メロディのファッションも可愛い♩

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そっくりそのままマネできるかといえば、若いお嬢さん向けのファッションなので難しいけれど、本作の彼女のキャラクターに合っていて「いいなぁ♩」と思います。

オシャレなニューヨーカーの日常

監督のウディ・アレン自身が生粋のニューヨーカーであり、ニューヨークを舞台にした作品を多く手がけています。

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本作でも、キラキラのピカピカではないけれど、どこかオシャレなニューヨーカーの日常が描かれていて、街角の風景やインテリアを観ているだけでも楽しい♩

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ベンチでチェスをしたり。

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キッチン、可愛い! ここでコーヒーを淹れて、ドーナツと一緒におやつにしたら美味しそう。

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小物やインテリアも素敵です。

・・・

独特のウィットで “人々” をコミカルに描くウディ・アレン作品。原題の "Whatever Works" は、(上手くいくなら)「何でもアリ」といった意味。
「くすっ」と笑いたい時に、おすすめです♩


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