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大工という生き方 vol.5

・独立しました
・会社クビになりました

YouTuberの釣りサムネのようなタイトルだけれど
結論そういうことである

独立の経緯、クビの経緯を記しておきたくて

ーーー簡単な経緯ーーー

・独立したい、するべきだ、しよう
(今の仕事を終えたら独立出来る様に準備)

・会社と考えや想いが合わずクビの電話がくる
(悪口になるから内容は控えるが、譲れなかった)

・電話を切った瞬間独立を決める
(数時間後SNS更新、仕事を探す)

・月曜の税務署が開くと同時に開業届

・翌日から仕事をはじめる
#イマココ


ーーー独立することにした経緯ーーー


ずっと頭の中にあった「いつかは独立」が「独立しよう」になった理由は大きく分けて2つ

・独立したい(独立へのプラスな思考)
・現状からの脱却(現状へのマイナスに思考)


ーー「独立したい」についてーー

「独立」という言葉に憧れたというよりは

やりたいことをやり続けるために
成長し続けるために
好きなことを続けるために
10年後生き残るために

独立するしかなかった

好きなことを続けていたら大工になっていて
無我夢中でここまできた
けど10年後も今の自分でいるには変えつづけなければいけないこともあって

いつかする挑戦ならば、少しでも早くしたかった

よく「一人前になったから独立」という職人がいるが、それを言う職人はそもそも独立していないことが多い

一人前になるために、独立
学ぶために、独立
守るために、独立

そんなイメージ 

まだ若い、我慢しろ、早い

逆を返せば
若くてやり直しの効くうちに
我慢出来ないほどの青臭さが残っているうちに

建築業界の衰退や経済危機、あとは今どこかで起こっている戦争が日本にこない保障はない
コロナみたいな前代未聞の何かがくるかもしれない、外国人労働者に仕事を取られるかもしれない、
そう考えると、今は何もない

不安な要素、やらない方が良い理由はたくさんあったけど、生意気なのに怠け者の自分を成長させるには、そーゆー環境に自分を放り込むしかなかった

先生、大人達が言うような
先の方にある壁の話を聞いて
恐るんじゃなくて、とりあえず壁があるらしいところまで歩いてみる
壁にあたってから考える

そうやってやってきた
でもそうすると、思いの外壁なんてほとんどなかったし
先生や大人が言う壁よりも複雑で深い壁に出逢える

と言うのが、プラスな感情からの独立への決断

マイナスな感情からの独立への決断の経緯は
あまりマイナスにことを書きたくないので抽象的に書くが
前回投稿の出来事から1年間
自分は頑張ったつもりだし
譲れないもの、守りたいものがある
嘘をつくならやりたくないし
楽しくないならやりたくない
不満が募る会社から給料をもらう情けなさ
そんな感情を会社のせいにする自分へ
じゃあお前がやってみろという怒り
ここにずっといた時の10年後の姿に魅力がない
かっこいい大人になってるか?
子どもがキラキラしてみているか?
今歩いている道、夢中に秘密基地を作っていたあの頃の延長にあるか?
そんな問いかけに、応えられなかったから。


ーーー降ってきた独立の日ーーー


準備を進めてから独立する予定だったが
先に書いた通り、その日は急に来た

家計は自転車操業で、独立後の仕事も決めていない

他の会社に勤めると言う選択肢がなかった今、選択する余地なく開業を決めた

その先に待っていたのは

仲間たちの優しさ
先輩達の優しさ
歩いてきた道の答え合わせ

たくさんの方々が仕事をふってくれ、探してくれ
それぞれの形で応援してくれた

もう不安とか言ってられなくて
頭の中にあったのは

せめてこの人たちを幸せにするまでは走り続けるしかない

坂の上に立っていた自分の背中を
そんな想いたちにどつかれて、走り出したら止まれなくて

もう今はワクワクしてゾクゾクして

結果、最高に楽しい。

結局今までおきた事象の全てと
関わってきてくれたみんなへの感謝でいっぱいになり幸せだ。

この3日間、応援のメッセージや仕事をくれた人、それぞれの仕方で応援してくれた人をメモった

この人たちは大切な株主みたいなもので
いつかそれぞれの形で感謝を形にしたい

そして結局
親方がブチギレて
自分の中の想いや怒りの気持ちが消え
どうでも良くなった親方に、感謝することにもなる

だって、今こんなに仕事がもらえるのは
6年前に弟子入りさせてくれた親方がいるからだもの。
正直、自分にはたくさんの親方や先輩がいて
たくさんの方から仕事を教わった

けれど、このご時世、若者を一から雇うということをしてくれたのはでかい

何もかも嫌悪感で情けなく思えとても嫌いだけれどせめて陰ながら感謝しよう


まだまだ未熟で
半人前以下の自分だけれど
精一杯頑張ろうと思う


ーーー意味があったあの日ーーー


開業届には当初の予定通り誕生日や結婚記念日でもあり、一粒万倍日だったりする4/5と書いて商工会へ行ったら

3/26が、一粒万倍日、寅の日、天赦日のトリプルラッキーな2022年最強開運日だから
その日付にしたら?と言われた

大工さんだからそーゆーの気にするけど
なんの縁もゆかりもないしなぁ…ってカレンダーをみたら

3/26ってクビになって独立を決めた日だった

この3日間が激動過ぎて長く感じてもっと前のように感じていたけれど
カレンダーはそんな進んでいなくて、
縁もゆかりもあったから
開業届には令和4年3月26日と書きました


ーーー最後にーーー


「四宮建築」と言う名前で屋号は登録して
以前から使っていた「woodfreaks」という厨二病なブランドでも活動していきます

ここは田舎でお年寄りも多いし
不慣れな横文字よりわかりやすいのを屋号にして

木が好き、ほんとすき
狂ったように好き、作ることが好き
どーせ変わり者だよ、木の中毒者だよ
気狂いだよ木狂いだよ、
みたいな想いでこのブランドも維持します

世の中が
○○freaksで溢れますように
みんなが、好きなものを追求出来ますように
そしていつか、team freaksとして活動出来ますように

さて、技術も知識も半人前の自分が
帳簿つけたりしなきゃいけなかったりして
大変なこともありますが
たぶんみんなに頼りながら頑張ります

僕は人よりも未熟なので
人よりも人に頼らないと生きていけませんが
その分頼ってもらえていると思っています

持ちつ持たれつ、みんなで生きて生きたいなぁ…

If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together.”

#大工 #独立 #開業  


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