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空気を読むにも種類がある。

今日の出来事

今日、駅を歩いているとき、おじさんが小銭を落とした。
少し離れていたが、とっさに体が動いて気付いたら拾っていた。
しかも5円玉2枚。
良いご縁、、、なんつって。

思い返すと、他に誰も拾うのを手伝わなかった。
というか、見て見ぬふりをしていた。
小銭落としたぐらいでわざわざ手伝わなくても、と思ったのかもしれない。

でも、そういうことが度々ある。

駐輪場で、自転車同士が引っかかって困っている人がいるのに、誰かが手伝えばすぐ外れるのに、知らんぷり。
大学内を清掃してくれているおばちゃんにあいさつもせず、まるで見えていないかのように振る舞う。

なんか、、、冷たくないですか?

嫌な空気の読みかた

小学生の時、親切なこと、えらいと言われるようなことをしすぎると、「いい子ちゃんぶりっ子」とからかわれた。
中学生の時も、電車で席を譲ると周りからすごく見られて、良いことをしてるはずなのに気まずくなった。

何が正しいのかよく分からなくなった。

いい子ちゃんぶってると思われたくなくて、みんな空気を読む。周りに合わせる。
みんながあいさつしなければしないし、席を譲らなければ自分も譲らない。

その時の空気って、とっても嫌な感じがする。
罪悪感と違和感を含んだ、いや~な空気。

本屋大賞を受賞した、宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』で、成瀬が小学校時代に無視されていたエピソードにも、同じ空気を感じた。

でも成瀬は強かった。かっこよかった。
みんな本当は成瀬みたいになりたいし、成瀬が正しいって分かっているけど、正しいことをするのって勇気がいる。
誰になんと思われようと、自分の正しさを貫くって、難しいことだと思う。

いい子ちゃんでいいじゃない!

でもね、良いことをすると気分が良くないですか?
そっちのほうが、自分のことを好きになりませんか?

自転車を出すのを手伝ったあの女の子も、あいさつをしたあのおばちゃんも、小銭を拾った今日のおじちゃんも、みんな嬉しそうだった。
掃除のおばちゃんなんか、もう立ち話をする仲になってしまった。

もしかしたら、親切だと思ってしたことがありがた迷惑だったかもしれないし、別に手伝ってくれなくてもよかったのに、と思われたかもしれない。

でも、それでも、私は自分の正しさを貫きたい。
人からしてもらったら嬉しいことを、他の人にもしたい。

成瀬の強さを見習って、私は今日も、自分が信じた道をいく。



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