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【読書記録#1】村田沙耶香『しろいろの街の、その骨の体温の』

こちらのnote久しぶりに更新します。

現在私はスクールソーシャルワーカーとして働いていますが、それと同時にFUNRISEという非営利団体を立ち上げて無料塾「久喜つばめ学習会」の運営、オルタナティブスクール・コワーキングスペース「アクトラボ」の立ち上げを行っています。

最近は専らFUNRISEのnoteがメインとなっていますが、こちらのnoteも稼働していきます。

(FUNRISEのnoteはこちら!)

今回、こちらのnoteに書き残すのは「読書記録」です。今年に入って読んで本をご紹介できればと思います。

私が読んだ本、読んで感じたことについてあれこれ書いていきます。

加えて、このシリーズのサブテーマもお知らせします。それは、

現在、FUNRISEではCAMPFIREにてクラウドファンディングにチャレンジ中です。

クラファンの周知とクラファンに関心を持っていただいた方へのお礼の気持ちを込めてこちらのnoteをお届けします。

目標は週1投稿。クラウドファンディングは12/29までですので大体10本ほど書ければと思います。

それでは第1回目です。

村田沙耶香『しろいろの街の、その骨の体温の』

<出会い>

私はYouTubeチャンネルの「ゆる言語学ラジオ」が好きで、そのコミュニティに入っています。

仕事の昼休みにそれをみているとこの本が紹介されていました。タイトルに惹かれAmazonの森に入っていきます。そしたら学校が舞台の作品のようです。これは読みたくなるでしょう!

帰りにルミネに入っている本屋さんに立ち寄り、ノンストップで購入、電車の中で読み進めわずか1日で読了しました。

<著者についての私感>

村田沙耶香さんといえば芥川賞作家。受賞作品となった『コンビニ人間』はメディアでも多く取り上げられましたね。我が家も家族の誰かが早くに単行本を購入し、私も文庫版を持っています。

しかし…ごめんなさい。途中まで読んで積読本になっています。おそらく購入して読んでいた当初、いくつかの本を同時に読んでいたためでしょう。

このあと読めればと思います!

<印象に残ったところ>

 一緒にトイレに行ったりだとか、交換日記をしたりだとか、そんなことはつまらない女の子がすることだと、皆知っている。知っているのに、皆やっている。自分もその一人であることを忘れて、私はうっとりと冬の枯れた草の尖った先をつつきながら歩いていた。
 こうしていると、教室で騒いでいる子たちは脇役で自分が主人公である気がしてくる。誰かが、高いところで私を主人公にした物語を紡いでいるような気持ちだ。

村田沙耶香『しろいろの街の、その骨の体温の』50項 朝日新聞出版 2015年

<感想>

私自身、生徒、教員両方の立場を経験しました。描かれている男子の姿、女子の姿ともに「わかるわかる」と思いながら読んでいました。(まだまだペーペーの教育関係者ですが….)

子どもは大人同様もしかしたら大人よりも、日々さまざまなことを受け入れ、それに対応することが求められています。そのようなとき、私たち大人はどのように子どもに接したらいいでしょうか。これは教育関係者だけでなく、子どもと関わる全ての方に考えてもらいたいことだと思っています。

そういった意味でこの作品は多くの方に読んでほしい作品です。

2012年(文庫版は2015年初版)の作品というところで「男」・「女」という扱われ方がやや強い印象を受けましたが、学校、思春期という舞台を深く、衝撃的に描いていて読んでいて1ページ1ページドキドキして、体温が上がりました。

久しぶりに小説を読みましたが、読んでいて熱くなる作品に出会えてよかったです。

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